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日本三名園の一つ。岡山藩二 代目藩主の池田綱政が生み出し、その後代々の藩主が手を加えて今に江戸時代の大名庭園の趣きを残す『岡山後楽園』

2019年12月19日更新

『岡山後楽園』は、岡山藩二代目藩主である池田綱政が自身の憩いのために築かせた大名庭園です。14年の年月をかけて造営され、1700(元禄13)年に完成。その後は、歴代藩主の好みや考え方、あるいは社会事情によって後楽園に手が加えられ少しずつ姿を変えながら、歴史を刻んできました。

岡山後楽園提供



1884(明治17)年に、名園保存を目的に池田家から岡山県庁に譲渡され、一般公開されるようになりました。1952(昭和27)年には文化財保護法により『特別名勝』に指定されました。江戸時代の趣を今に伝える庭園であり、金沢の『兼六園』、水戸の『偕楽園』と並ぶ、日本三名園の一つとして多くの人に親しまれています。

『岡山後楽園』は、散策しながら、四季折々の景色を楽しむことができる『回遊式庭園』。池や林、森が配置された園内に、歴史ある建物が点在しています。

岡山後楽園提供



『延養亭(えんようてい)』は、歴代藩主の居間として使われた建物。1945(昭和20)年に、第二次世界大戦の空襲で焼失(能舞台・栄唱の間も同様)しましたが、その後、復元されました。1960(昭和35)年に、当時第一級の木材と技術で築庭当時の間取りに復元されました。 園内外の景勝を一望できるように造られており、歴代藩主もその眺めを楽しんだとされています。『能舞台』や『栄唱の間』などは、能の見所(けんしょ)や接待の場として使われた施設です。優秀な能の舞手でもあった池田綱政は、来客や家臣、藩内の人々に自ら舞って見せたと言われています。また、綱政は、数多くの能装束も残しています。戦災で焼失しましたが、1958(昭和33)年に能舞台、1967(昭和42)年に栄唱の間などが復元されました。

延養亭 岡山後楽園提供



初夏の延養亭特別公開 岡山後楽園提供



水辺にある『廉池軒(れんちけん)』は、戦災を免れた希少な建物です。ここからは、池とその周辺の美しい景観を楽しむことができます。往時、池田綱政は、園内に点在する亭舎の中で、ここをもっとも好んで利用していたと伝えられています。

『流店(りゅうてん)』は、中央に水路を通し、そこに色彩に富んだ奇石六個を配した珍しい造りの建物で、藩主が庭園を巡る際の休憩所として使われていました。戦災をまぬがれた建物の一つで、簡素なたたずまいを今に伝えています。

流店と桜 岡山後楽園提供



様々な野鳥が飛来する杉の木立『二色が岡(にしきがおか)』。園内の六鎮守の一つ、『地蔵堂』がこの中に祀られています。

季節ごとにさまざまな花木が彩りを与える『岡山後楽園』。冬から春へは、『梅林』で約100本の梅が春を告げ、3月~4月上旬にはソメイヨシノを中心に園内と外園を合わせて約280本の桜が咲きます。夏になると、『花葉(かよう)の池』に、大輪の白い花を咲かせる蓮の『一天四海(通称:大名ハス)』が咲き誇ります。秋には、美しい楓林『千入の森(ちしおのもり)』や築山『唯心山(ゆいしんざん)』などが紅葉スポットとなります。

紅葉(千入の森)ちしおのもり 岡山後楽園提



園内では、江戸時代から鶴を飼育。一時期、途絶えていましたが、贈答されるなどして、現在は8羽のタンチョウが『鶴舎』で暮らしています。秋から冬にかけ、日時を限定し、『園内散策』として放たれるため、その優雅な姿を見ようと多くの人が来園します。

後楽園のタンチョウ 岡山後楽園提



夜間のライトアップ・イベントである『幻想庭園』をはじめ、季節ごとに様々な催しも行われています。自然を愛し、その姿を凝縮して庭園に表現した日本人の心と文化。『岡山後楽園』はその極みとして、訪れる人に多くの感慨を与え続けてくれる施設です。

夏の幻想庭園 岡山後楽園提



茶つみ祭 岡山後楽園提

詳細情報

名称 岡山後楽園
住所 岡山県岡山市北区後楽園1-5
電話 086-272-1148
開園時間 【3月20日~9月30日】午前7時30分~午後6時、【10月1日~3月19日】午前8時~午後5時 ※変動あり。入園は閉園の15分前まで。
休園日 年中無休
入園料 410円・65歳以上:140円・高校生以下:無料(※試行中につき、今後変更になることがあります)
アクセス 山陽自動車道岡山ICから約20分
駐車場 570台(有料:1時間100円)
ホームページ https://okayama-korakuen.jp/

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