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あいおいニッセイ同和損保のテレマティクス自動車保険(中編)「2021年から『タフ・つながるクルマの保険』は自動運転を割引対象に加えます」

2020年10月13日更新



『タフ・つながるクルマの保険』は
コネクテッドカー向けの保険

あいおいニッセイ同和損害保険株式会社(以下、あいおいニッセイ同和損保)の『タフ・つながるクルマの保険』は、通信ができるコネクテッドカーを対象車両とするテレマティクス自動車保険だ。

常時インターネットに接続している専用のカーナビゲーションシステムと車載通信機を載せたコネクテッドカーから、さまざまなデータが情報通信ネットワーク運営会社を介してあいおいニッセイ同和損保に送られ、それに基づいて契約者個別に安全運転効果のある各種サービスが提供される仕組みとなっている。



ただし、すべてのコネクテッドカーがこの保険の対象となるわけではない。

2018年に登場した現行の『タフ・つながるクルマの保険』の加入対象は、テレマティクスの技術的すり合わせができているトヨタのコネクテッドカーに限られている。残念ながら、他メーカーのコネクテッドカーは対象外という現状なのである。

安全運転に応じた割引と
走行距離に応じた割引と

この『タフ・つながるクルマの保険』が提供する、安全運転効果をもたらす各種サービスの概要は、前編で紹介したとおりだ。

①〈ドライブレポート〉&〈マンスリーレポート〉、②〈安全運転スコアに応じた保険料の割引〉、③〈緊急時リアルタイムサポート〉&〈安心見守りサポート〉の三つがそれで、もう一つのテレマティクス自動車保険の『タフ・見守るクルマの保険プラス』とほぼ同じ内容のサービスとなっている。

少し違うのは、②〈安全運転スコアに応じた保険料の割引〉の部分で、『タフ・つながるクルマの保険』では安全運転スコアに応じた割引に加えて走行距離も割引の対象となっている。ここではそれについて詳しく見ていくことにしよう。

以下が、『タフ・つながるクルマの保険』の保険料の割引の概要である。







見てのとおり、毎月の安全運転スコアの年間平均値が高ければ高いほど保険料(運転分保険料)の割引率が大きくなる。そして、走行距離が短ければ短いほど保険料そのものが安くなる。言ってみればダブルの割引体制。契約者にとっては、かなりオトクな内容と言える。

もちろん長く走った場合でも、安全運転スコアが良ければ割引額はそれなりに大きくなる。前出の保険料の図表で見れば、1年間に2万キロを走ったとしても、安全運転スコアが80点以上であれば、従来型の自動車保険(同等級)の保険料より5,000円弱安い保険料となっている。

LEVEL3の自動運転分が
割引の対象に加わる

さて、この極めてオトクな『タフ・つながるクルマの保険』は、2021年から新たな進化を遂げる。同社の梅田傑テレマティクス開発グループ長にその進化の概要を聞いた。

あいおいニッセイ同和損害保険株式会社 梅田傑テレマティクス開発グループ長



——『タフ・つながるクルマの保険』は、2021年1月の契約から新たな進化を遂げるとのこと。その主なポイントを教えてください。

梅田 これまで安全運転スコアと走行距離に応じた割引があったわけですが、新しい『タフ・つながるクルマの保険』では、そこに自動運転に対する割引が加わります。

——それは、具体的にはどのような仕組みなのでしょうか?

梅田 法的にLEVEL3以上の自動運転が認められている高速道路上で、自動運転モードに切り替えて走行した場合、その間の運転分保険料については運転挙動と走行距離のカウントはせず、無料扱いにする仕組みです。



——自動運転している間の運転分保険料は丸ごと無料! ついにCASE時代にふさわしい保険の登場となるわけですね。

梅田 はい。ただ、われわれはコネクテッドカー向けの保険を開発し始めたころから自動運転のことを視野に入れていたので、ここにきて急に対応したというわけではありません。何年も前からしっかりと準備を進めてきました。

——なるほど、そうでしたか。

梅田 もともと自動運転車は、常に道路をはじめとする周りの状況をレーダーなどで読み取り、あるいは周囲のクルマやモノと高速通信しながら走るもの。それが普及していくということは、前提としてコネクテッドカーが増えていくことを意味している。となると、コネクテッドカー向けのテレマティクス自動車保険の開発を行う延長線上には、当然、自動運転への対応の準備が入ってきます……。ですから、今回の「自動運転中の運転分保険料の無料化」は、2020年の4月にLEVEL3の自動運転車の高速道路などでの公道走行が法的に認められたことをきっかけに、長年行ってきた蓄積を普通にカタチにしたものであり、われわれにとっては必然的な流れと言えます。

——ちなみに世の中には、自動運転車で事故を起こした場合、その責任がドライバーにあるのか、クルマをつくったメーカーにあるのか、はたまた悪質なハッキングをした第三者にあるのかというような議論がありますけど、この保険ではそういったことはクリアされているのでしょうか?

梅田 自動運転車の事故の責任の所在については法的にはまだ未決のところが多々あり、われわれ保険会社としてもその決定を待って、いろいろと対処していく必要があると考えています。ですので、今回は事故の法的責任とは切り離して物事を考えていまして、自動運転の安全性だけを評価し、それを保険料の割引に反映させることにしているのです。

——事故面ではなく安全面の評価による割引ですね。

梅田 そうです。ついでに言いますと、テレマティクスの技術は、クルマのリアルタイムのデータをいっぱい残してくれるので、将来的にはそれが事故の原因の特定にもかなり役立つことになるだろうと踏んでいます。

契約者にも保険会社にも
いいことずくめの自動車保険

——そうしたこれからの時代に対応し、かつ契約者にうれしい特典がたくさんあるテレマティクス自動車保険、日本のほかの保険会社も取り組みを始めているのでしょうか?

梅田 今のところ、安全運転による保険料割引のあるテレマティクス自動車保険を取り扱っている会社は、われわれ以外はほとんどありません。テレマティクス自動車保険の導入は技術的にもシステム投資の面でも大変であることに加え、もともと日本には事故を起こさなければ割引が適用される等級制度があり、その上にさらに割り引くことが収益的に厳しいということがネックになっていると思います。

——失礼を承知でお聞きしますが、その割引の多いテレマティクス自動車保険を積極的に販売している御社は収益面での問題はないのですか?

梅田 はい、そこは大丈夫です(笑)。確かにこれまでテレマティク自動車保険の開発に随分と投資をしてきているし、等級以外の保険料の割引が発生するので収入そのものは契約件数が同じであれば減ることになります。しかし一方で、安全運転スコアによるモチベーションや安全運転アドバイスなどでお客さまの安全運転への意識が高まり、事故が減ることによって、保険の補償の支払い総額が減るという効果があります。つまり、トータルでいうと収益はしっかり確保できているのです。しかも、われわれのテレマティクス自動車保険に加入されるお客さまは安全運転を志向される優良なお客さまばかりなので、将来的に経営の健全性が高い状態で保たれるというメリットもあります。

——契約者にとっても、御社にとっても、いいことずくめなんですね。ところで、今度の新しい『タフ・つながるクルマの保険』も、トヨタのコネクテッドカーだけを対象にしたものだと思いますが、今後、ほかのメーカーのコネクテッドカーが対象に加わる可能性はあるのでしょうか?

梅田 もちろん多いにあります。今、CASEやMaaSといった次世代カーへの移行の時期にあって、さまざまなメーカーがコネクテッドカーの開発・販売に積極的に取り組んでいます。そんな中で、われわれのテレマティクス自動車保険とのマッチングを問う引き合いが多数来始めています。ですから、技術的なすり合わせがうまくいきさえすれば、そう遠くない日に多くのコネクテッドカーを対象とする状況が整うと思っています。どうか、今後の進展にご期待ください。



※記事中の画像(取材撮影写真以外)および図表は、あいおいニッセイ同和損害保険株式会社から提供されたもの、あるいは提供資料をもとに編集部で作成したものです。

(前編)「われわれは安全運転で割引がされる日本初の自動車保険を提供しています」

(中編)「2021年から『タフ・つながるクルマの保険』は自動運転を割引対象に加えます」

(後編)「月額100円の特約保険料でテレマティクス自動車保険に加入できるようになります」

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