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EVキーマンに聞く/カーライフ・ジャーナリスト まるも亜希子 ④ 「折りたたみ式ガルウイングとかのカッコいいEVの出現を希望します(笑)」

2019年12月3日更新



まるも亜希子さんは、いくら性能がいいEVでもデザインが悪かったら乗りたくないと考えている。5回シリーズのインタビュー第4回目は、「EVのデザイン」と、そして「コネクテッドカーと自動運転車」についてである。

EVのSUVで
スライドドアだったら最高

――普段からまるもさんは、クルマ選びにはデザインも重要な要素と力説されています。

はい、乗る以上は、美しかったり、かわいかったり、カッコよかったりしてほしいですから。私だけじゃなくて、「カッコよくないと乗りたくない」っていう人は多いと思いますし、また新登場のクルマを見て「一目惚れした」と購入に踏み切るってこともありますよね。だから、デザインはすごく大切だと思っています。

――最近、デザインで印象深いクルマはありますか?

そうですね……三菱自動車でいえば、新しいデリカD:5にはビックリしました。最初に写真を見たときには、「これ、フェイクニュースじゃないの? 」と思ったくらいです。あのひげ剃り四枚歯のようなフロントマスクのデザインには賛否両論あるようですけど、実物で見るとすごくカッコよくって、クールだと思います。実際、20~30代の若い人たちには絶大な人気があるみたいで、あれが嫌いっていうとおじさんの証明になるみたいですよ(笑)。

――ははは、そうですか。ところで、まるもさんから見て、日本のEVやPHV・PHEVのデザインはどうですか?

まあ、悪くないんじゃないでしょうか。i-MiEV(アイ・ミーブ)は最初からチャーミングな印象があったし、新しいリーフも一般受けするカッコいいデザインに仕上がっていると思います。
それから、個人的な趣味を言うと、アウトランダーPHEVのデザインはすごく気に入っています。正直なところ、初代のアウトランダーPHEVのデザインは「これって、どうなの?」って感じだったんですけど(笑)、フロントデザインコンセプトに「ダイナミックシールド」を採用したあたりからものすごく好きになりました。性能とデザインのそろい踏みということで、私、真剣に購入を検討したくらいです。ウチが借家のために充電器が設置できなくて、泣く泣く断念したんですけどね。



――これから、いろんなEV、PHEVが発売されることが予想されるわけですが、まるもさんはどのようなデザインのクルマが出てきてほしいと願っていますか?

EVやPHEVとしては、その存在に質感を与えるようなスマートなデザインのクルマがあってもいいと思います。「大人の男性・大人の女性が乗るEV」というポジショニングと言いますか……。いま、自動車のマーケットとしてはSUVが活性化しているので、そこにスマートなEVが登場したら注目されるんじゃないでしょうか。

――「EV全盛になるとクルマの個性がなくなる」という声も聞きますが。

そんなことはないと思います。実は、走りの面でEVはチューニングしやすいという面を持っていますし、パーツの収まりがいいので、デザインの自由度もガソリン車より格段に上がるはずです。だから、これまでよりももっと個性のあるクルマが出てきてもおかしくないと思います。

――個人的に具体的な着目点はありますか?

子育て世代としては、スライドドアを備えたEVがほしいですね。
日本は駐車場の区画が狭いのに、クルマはどんどん大きくなっているんですよ。なので、隣に大きい車があるとドアが開かないという状況になったりします。日本はもともとスライドドアの先進国ですし、ユーザーニーズとしても子育て世代はもちろん高齢者層まで「スライドドアは便利」という声はあると思います。
だから、EVのSUVでスライドドアだったら最高かなって思いますね。ただ、それだったら、旧来のスライドドアではなくて、もっと攻めたデザインにトライしてもらいたいですね。

――スライドドアの攻めたデザインって、まったく想像がつきません(笑)。

あっ、私もです(笑)。でも、たとえば狭い駐車場でもちゃんと開くような“折りたたみ式”のガルウイングにしちゃうとか、それくらい突き抜けた発想があってもいいような気はします。私は、それくらい斬新なデザインのクルマに乗ってみたいですね!

近未来のクルマは
女性の強い味方になる

――EVの近未来話のついでにお聞きします。いま、コネクテッドカーや自動運転車の開発が盛んに進んでいますが、まるもさんはこうしたクルマの出現の可能性についてはどう捉えていますか?

コネクテッドカー、それに自動運転車。実際に公道を走るようになれば、すごくいいことがいっぱい起こりそうな予感がしてワクワクしています。

――あ、肯定派なんですね。

はい。だって、たとえばコネクテッドカーは、クルマがあらゆるものとインターネットで繋がり、巨大で高性能なスマホのようになるので、毎日の移動と暮らしがものすごく便利になるじゃないですか。
乗る人が仕事をもつ母親だとしたら、忙しい合間の移動のときに、クルマと冷蔵庫が連携していて、「冷蔵庫に牛乳と玉子がありません」などと教えてくれたり、「明日は出張に出かける前に、娘さんに予防接種をすることをお忘れなく」といったようにスケジュール管理をしてくれる、そんなシーンが目に浮かびます。いってみれば、しっかりものの秘書とかお手伝いさんがずうっとそばに寄り添ってくれるような状態になるわけですよね。

――自動運転の方は、もしかすると運転の愉しみを奪うかも知れませんが。

うーん、運転好きとしては、それはちょっと困りますね。でも、時と場合で自動運転にするか自分で運転するかを切り替えられるなら、それはそれで問題ないように思います。なにしろ、私、仕事の現場に遅れそうなときとかに、クルマの中でお化粧できたらいいなあって思うことがありますから。あははは。

――な、なるほど(笑)。

いえ、まじめな話、私はこういうクルマの出現を熱烈に待ち望んでいるんですよ。クルマ側から乗り手をサポートしてくれるという発想は、きっと男性より女性にフィットすると思うんです。
前に、「EVは運転が苦手な女性の味方になる」というようなことを言いましたけど、その延長線上で、コネクテッドカーや自動運転車は、女性とクルマの関係をもっと親密にしてくれるでしょう。そうなれば、男性中心だったモータリゼーションの世界も、ついに女性抜きには語れないようになっていく……そ
んな期待と予感にときめいているんです、私。

①「生きているうちにEV時代がくるなんて夢にも思っていませんでした」

②「女性にとって“油がいらないEV”はとてもありがたい存在です」

③「EV/電動車で真に豊かなカーライフ、始めてみませんか?」

④「折りたたみ式ガルウイングとかのカッコいいEVの出現を希望します(笑)」

⑤「ロータス店さんがEV世代の子どもたちに大人気のお店になりますように」

まるも亜希子(まるもあきこ)
千葉県船橋市生まれ。大学卒業後に自動車専門誌編集部に6年間勤務し、2003年にカーライフ・ジャーナリストとして独立。2004年と2005年にサハラ砂漠ラリー参戦・完走、 2004年から2015年にハイブリッドカーの耐久レース参戦・完走。2013年にはプロジェクト「PWP(ピンクホイール・プロジェクト)」を立ち上げ、女性のパワーでクルマ社会を元気にする活動を開始。近年は母親の視点でファミリーのカーライフもサポート中。AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。

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