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北陸(富山、石川、福井)

加賀百万石前田家の居城跡に、往時を偲ぶ象徴的な建造物を昔ながらの工法で復元。充実のお城めぐりが楽しめる!『金沢城公園』

2019年5月28日更新

金沢の観光名所と言えば、国の特別名勝『兼六園』が有名ですが、その兼六園に隣接する新しい観光スポット『金沢城公園』も忘れることができません。1583(天正11)年から1869(明治2)年まで加賀藩前田家の居城があった場所で、その後、陸軍の拠点となり、終戦後は金沢大学のキャンパスとして利用されていました。大学の移転に伴い、公園化に向けて復元・整備を実施し、2001(平成13)年に開園しました。


『河北門(かほくもん)』は、大手門口から入り河北坂を上がったところに位置する、金沢城の実質的な正門です。『石川門』、『橋爪門(はしづめもん)』と合わせ、『三御門(さんごもん)』と呼ばれています。宝暦の大火〈1759(宝暦9)年〉の後、1772(安永1)年に再建されましたが、1882(明治15)年頃に無くなっていました。それを約130年ぶり復元したもので、復元工事は、2007(平成19)年11月~2010(平成22)年4月までの約2年半を工期として行われました。この『河北門』は内部の見学をすることができます(見学無料)。

河北門 一の門



兼六園の向かいに建つ『石川門(いしかわもん)』は、重要文化財の指定を受けた貴重な建造物。金沢城では搦手門(からめてもん)にあたり、敵の侵入を妨ぐため、複雑な構造になっています。『石川門』の名の由来は「石川郡の方向を向いていたから」とも言われています。

石川門



『橋爪門(はしづめもん)』は、かつての二の丸の正門で、高麗門形式の『一の門』、石垣と二重塀で囲われた『枡形』、櫓門形式の『二の門』から構成されています。2001(平成13)年7月に『一の門』が復元され、2015(平成27)年3月に『枡形』『二の門』が復元され、第2期復元整備事業として橋爪門二の門が復元整備されました。

橋爪門



現在、金沢城公園で中心となっている建造物は、『菱櫓(ひしやぐら)』、『五十間長屋(ごじっけんながや)』、『橋爪門続櫓(はしづめもんつづきやぐら)』です。これらは、1808(文化5)年の二の丸火災後に再建されましたが、1881(明治14)年の火災で再び焼失していました。それを、1998(平成10)年3月~2001(平成13)年7月に渡って3年4ヵ月をかけて復元したのです。公園自体の入園は無料で自由に見て回ることができますが、これらの建造物の内部見学には、料金(大人310円・小人100円)が必要です。ちなみに、3つの建造物は内部でつながっているので、支払いは1回でOKです。

菱櫓 五十間長屋



『菱櫓』は、金沢城のシンボル的な建造物で、その名のとおり菱形(内角が80度と100度)をしています。しかも内部の約100本の柱もすべて菱形です。外観を傍観しただけではその角度はあまり認識できませんが、内部に入り天井板や梁を見上げたり、柱をじっくり見ると…その徹底ぶりと技術力の高さに驚かされます。

菱櫓



『五十間長屋(ごじっけんながや)』は、かつて武器等を保管していた倉庫。長さが約五十間(約90m)あるところからその名が付けられました。釘を一本も使用しない、伝統的な木造軸組構法が用いられていて見応えがあります。

五十間長屋



『橋爪門続櫓』は、二ノ丸の正門である『橋爪一の門』を見下ろす位置にあり、そこを通って二ノ丸へ向かう人々を監視する櫓で、『橋爪櫓』とも呼ばれていました。

橋爪門続櫓



他にも、重要文化財に指定されている『三十間長屋』、長さ約230mの『いもり堀』など見どころはたくさん。また、園内は緑豊かで樹木や野花など500種類を超える植物が生育。さらに、鳥や昆虫など1500種類以上の生物が生息していると言われています。

三十間長屋



往時を偲ぶのも良し、自然を満喫するのも良し。自分のペースでゆっくり散策してみませんか。

詳細情報

名称 金沢城公園
住所 石川県金沢市丸の内1-1
電話番号 076-234-3800
営業時間 【3月1日~10月15日】午前7時~午後6時、【10月16日~2月末日】午前8時~午後5時、※ただし菱櫓・五十間長屋・橋爪門続櫓・橋爪門などの最終入館は年間を通じて午後4時
定休日 なし
アクセス 北陸自動車道 金沢東ICから約30分、金沢西ICから約30分、金沢森本ICから約20分
駐車場 県営兼六駐車場など近隣の有料駐車場を利用のこと
ホームページ http://www.pref.ishikawa.jp/siro-niwa/kanazawajou/

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