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中京(静岡、愛知、岐阜、三重)

温泉地・熱海の高台に建ち、東洋美術を中心に約3500点をコレクション。2017年のリニューアルオープンでよりアトラクティブに変身した『MOA(エムオーエー)美術館』

2020年3月5日更新

日本有数の温泉地、静岡県熱海市。『MOA(エムオーエー)美術館』は、熱海の街や相模灘を見下ろす高台に建つ、公益財団法人岡田茂吉美術文化財団が運営する美術館です。1982年(昭和57年)に、宗教家でもある岡田茂吉氏が自身のコレクションを基に創立。名称は、『Mokichi Okada Association』の頭文字から付けられました。



収蔵品は、日本をはじめとする東洋美術を中心に絵画、陶磁器、書跡、彫刻など約3500点。中には、国宝3点、重要文化財67点、重要美術品46点が含まれています。特に、尾形光琳の最高傑作とされる国宝『紅白梅図屏風』は名高く、毎年2月の梅の季節に合わせた期間限定の公開を心待ちにするファンも多いとのこと。

紅白梅図屏風



2017(平成29)年に、11カ月間の休館を経て、リニューアルオープン。ロビーや展示スペース、カフェ、レストランなどが改装されました。

エントランスから美術館本館までは約60mの高低差があり、総延長200mにおよぶ7基のエスカレーターが設置されています。その円筒の壁面や天井は照明が刻々と変化し、来館者の期待感を膨らまします。エスカレーターの途中の直径約20mの円形ホールには、日本最大の万華鏡のマッピングが設置され、万華鏡のために作曲された音楽が鳴り響く中で、光のアートを楽しめます。

円形ホール(万華鏡)



2階にあるメインエントランスでは、高さ4メートルもの自動扉が出迎えてくれます。人間国宝・室瀬和美氏が手掛けたもので、赤と黒の漆塗りの扉は美しく印象的です。広々としたメインロビーからは相模灘の眺望が広がり、天気が良ければ、初島や伊豆大島、房総半島まで一望できます。

ムアスクエア



展示スペースには、ガラスの存在を意識させない特殊な展示ケースを導入。さらに背面の黒漆喰の壁が周囲の人などの映り込みを抑えるため、隅々までしっかり作品を見ることができます。

展示室



リニューアルを機に、個人での使用に限り、特別な許可を得なくても所蔵作品(一部を除く)の撮影ができるようになったことも大きなポイント。ただし、フラッシュや、一脚・三脚・自撮り棒等は使用できないほか、割り込みなど他の人の迷惑になる行為も禁止されています。

『MOA美術館』では、館のコンセプトに基づき、しっかりとテーマを設定した展覧会を旺盛に開催しています。訪問に当たっては、事前に公式ホームページで確認して出かけたいものです(オンラインチケットも購入できます)。

コレクション以外にも見どころは豊富です。1586(天正14)年に豊臣秀吉が京都御所に持ちこんだとされる組み立て式の茶室を復元制作した、『黄金の茶室』もその一つ。茶室内はもちろん茶道具にいたるまで黄金に輝く豪華絢爛な展示品です。

黄金の茶室



それから、501席もの座席を備えた『能楽堂』では、定期的に演能会が開催されるほか、著名なアーティストによるコンサートや、美術講座・講演会なども行われます。

能楽堂



館内に併設されているレストラン、カフェは、『オー・ミラドー』、『花の茶屋』、『二條新町 そばの坊』、『茶室 一白庵』、『the café』の5店。いずれも素材や製法にこだわったメニューを提供しています。

広大な敷地内には、春には桜やツツジ、初夏には新緑、秋には紅葉と四季折々に違った姿を見せる庭園もあり、ゆっくり時間をかけて訪れたい美術館です。

詳細情報

名称 MOA美術館
住所 静岡県熱海市桃山町26-2
電話 0557-84-2511
営業時間 午前9時30分~午後4時30分(入館は午後4時まで)
定休日 木曜日(祝日の場合は開館)、展示入れ替え日
観覧料 一般1600円、高校・大学生1000円、中学生以下無料 ※シニア割引、障がい者割引あり
アクセス 西湘バイパス早川ICから国道135号経由(約30~40分)、東名高速道沼津ICまたは新東名高速道長泉沼津ICから伊豆縦貫道を経て熱函道路(約1時間)
駐車場 200台(無料)
ホームページ http://www.moaart.or.jp/
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