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みらいのくるまの「ただいまのところ」情報
2021年2月12日更新
新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言が出ているさなかの1月20~22日、東京ビッグサイトで『第13回オートモーティブワールド』が開催された。
厳重な感染予防対策が行われる中での開催ではあったものの、さすがに出展する企業の数は少なかった。来場者数も例年を大きく下回っていた。
だが、久々のリアルな大規模展示会である。
数は少ないとはいえ、展示されている次世代車やそれに関する技術には見る者のココロをがっちり掴む説得力があった。われわれ取材班も「やっぱり実物はいいな」との思いを改めて強くしながら、展示物のあれこれを見たり触ったりして会場内を巡り歩いた。
画期的な機能を誇る街乗りEV
そんな中、われわれは神奈川県川崎市の研究開発型企業インキュベーション施設『KBIC(かわさき新産業創造センター)』が出している小さなブースで多くの時間を過ごした。
そこには、KBICに拠点を置いて活動するベンチャー企業・株式会社FOMM(フォム:First One Mile Mobility)がつくったFOMM ONE(フォム・ワン)という軽ナンバーを付けたEVが展示されていた。
実は、このFOMM ONE、2018年の発表時に「水に浮く電気自動車=水害時に安全な電気自動車」としてメディアが盛んに取り上げた。ただ、そのときは水に浮くことばかりが強調され過ぎたせいか、EVとしての魅力がちゃんと伝わらなかった。そのため、世間の注目と関心はそれほど大きくは膨らまなかった。
しかし、一部の目ざとい業界人やクルマ好きたちは当時からこのクルマの本質的な魅力に気付いていた。彼らは関心を途切らせることなく、今に至るまで好意的に評価し続けている。
「航続距離が166㎞あるなど基本的な性能がしっかりしているし、インホイールモーターや交換式バッテリーなどの画期的な機能も備わっているので、小型の街乗りEVとしての実力・魅力は十二分。市場に受け入れられるポテンシャルは相当にあるように思われる」と。
こうした評価は、最近、実際の販売が割と好調に立ち上がったことでさらに勢いを増している感がある。今回、われわれがFOMM ONEに注目したのも、そうした声に好奇心を刺激されたからだった。
FOMM ONE諸元(FOMM社へのヒアリングによる)
全長×全幅×全高:2,585×1,295×1,550(mm)/ホイールベース:1,760mm/最低地上高:150mm/トレッド:Front 1,110mm・Rear 1,110mm/乗車定員:4名/駆動:前輪駆動(FFインホイール)/最大出力:10.6kW/200-600rpm/最大トルク:560Nm/0-170rpm/最高速度:80km/h/航続距離:166km(NEDC)/車両重量:620kg(バッテリー/オプション含む)/バッテリー:2.96kWh×4(Li-Ion)/充電時間:7.5時間
そう、知る人ぞ知る事実なのだが、FOMM ONEはすでに市場で販売がスタートしているEVなのである。
2019年3月からタイにおいて量産を開始し、法人ならびに一般向けのコンパクトEVとして販売を行い、現時点で約400台の納入を済ませている。
また、2020年12月から日本においても軽EVとして法人向け販売をスタート。一例を挙げるならば、2021年1月には大手企業に10台を納入している。しかも、来年2022年になれば年間数千台規模を目標とした一般向け販売も始まるらしい……。
はたしてFOMM ONEという市販軽EVの真の実力・魅力やいかに。われわれは見ているだけではもの足りなくなり、ブースにいた広報担当者にいろいろと話を聞いてみることにした。
軽EV『FOMM ONE』の可能性(第13回オートモーティブワールドより)
①すでにタイでは400台を販売、日本でも 法人向け販売開始!
②エアバッグはないがドライバーを守る工夫がいっぱい!
③インホイールモーターや交換式バッテリ ーなどを搭載!
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