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みらいのくるまの「ただいまのところ」情報
2021年3月18日更新
ひさびさの「次世代エコカー勉強会」である。今回は、EVとPHEVに急速充電を行うCHAdeMOの急速充電器に関するもろもろについて学んでみよう。
これまで50KWの出力が150KWにアップ
EV(電気自動車)は、電気を貯める電池の容量が大きければ大きいほど航続距離が長くなるというのが常識だ。ということで現在、各自動車メーカーは、こぞってその方向で新しいEVの開発を進めている。
これは、EVの航続距離の短さを嘆いていたユーザーにしてみれば、嬉しい限りの流れといえる。かなりの長距離ドライブであっても、そう頻繁に充電することなく走りきることができるようになるからだ。「大容量の電池を積んだEV、ウエルカム!」と叫びたくなる。
ただ、問題がないわけではない。電池の容量が大きなると、こんどは1回の充電に要する時間が長くなることが懸念材料として出てきてしまう。もともとEVは充電時間が長いことも弱点の一つとされてきたのだが、それがさらにクローズアップされる可能性がある。
これへの対処法は、いったいどうなっているのだろうか?この問題の解決法としては、急速充電器の出力を大きくするという手がある。すなわち、クルマ側ではなく、インフラ側の急速充電器の改良によって、充電時間の短縮を実現するというわけだ。
現在、日本を中心として国際的に展開されている急速充電器にCHAdeMO(チャデモ)という規格のものがある。従来、この出力は50KWが上限とされていたのだが、規格が改定されて、2017年から150KWという大出力のものが登場することとなった。これは、現行のEVで比較すると、充電時間が3分の1に短縮される効果がでるという。今後、電池容量の大きなEVが出てきたところで、こうした急速充電器の普及が同時に進んでいけば、それほど充電時間の長さを気にすることはないというわけだ。
《大出力化が可能となったチャデモの急速充電器》
これまでのチャデモの直流型急速充電規格は最大電圧500V、最大電流125Aだったが、2017年3月にその規格を改訂し、最大電圧500V、最大電流400Aの出力を可能とした。これにより、従来50kW であった実効充電出力を150kWまで向上させることができるようになり、充電時間も従来の約3分の1に短縮されることとなる。(CHAdeMO協議会の2017年3月30日のプレスリリースより)
現時点で設置ポイント数も利用台数も世界一
ここで、CHAdeMO(チャデモ)のことを概説しておきたい。
CHAdeMOとは、CHAdeMO規格(方式)の急速充電器のことを指す。一部の人は急速充電器=CHAdeMOと捉えているようだが、急速充電器そのものの名称ではない。ちなみにCHAdeMOとは、「CHArge de MOve = 動く、進むためのチャージ」の意味であり、同時に「充電中にお茶でも」の意味も込められたネーミングだという。
CHAdeMO方式の急速充電器の電流は、普通充電器と違い直流であるため、充電は電池と直結して行う。そのため、急速充電器には、EV側に搭載されている電池状況を監視するECU(Electronic Control Unit)から入るリアルタイムの指令値に従って電流値を調整しながら充電する機能が備わっている。すなわち、電池性能と使用環境に応じた最適・最速の充電が行える急速充電器ということができる。
《ECUと連動して充電を行うCHAdeMO方式の急速充電器》
※CHAdeMO協議会の2014年3月発行の『電気自動車用急速充電器の設置・運用に関する手引き書』より
※CHAdeMO協議会の2017年3月の資料より
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