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クルマのトラブル「もしも」マニュアル

Vol.43 あおられて自損事故。自分だけが悪いだなんて、そんなのアリ?(後編)

2019年8月6日更新



前編では、あおり運転をされたことによって自損事故を起こしてしまったN君の事例を紹介しました。そんな事態にならないために、N君はどうすればよかったのでしょうか?

ドライブレコーダーがあれば
記録映像が証拠になる

自衛策の代表例として挙げられるのは、ドライブレコーダーの装着でしょう。ドライブレコーダーの映像は、無謀なあおり運転をしたドライバーを特定し、処罰の対象にできる証拠能力を有します。そして、記録映像があることで、損害賠償などの事故後の処理や手続きもスムーズに進みますし、裁判になった場合にも証拠として威力を発揮します。

N君も、中古の軽自動車を買った時点でドライブレコーダーを装着しておくべきでした。あるいは、何度かあおり行為を経験したのですから、1~2度そんな体験をした時点で「自衛策を講じるべきだ」と気付くべきでした。

さて、あおり行為への自衛策としてドライブレコーダーを装着するのであれば、証拠能力が高い映像を残せる高性能な機種がベターだといえます。一つポイントを挙げるならば、夜間でも鮮明な映像を記録できる機能は重要です。夜の道でのあおり行為と、相手のクルマのナンバーをしっかり記録しておけるからです。

高感度で夜間も明るく撮れるパナソニックCA-DR02SD



さらに、あおり対策として完璧を期すならば、前後の映像を同時に録画できる2カメラタイプがオススメです。2つのカメラの画角が広ければ、危険ドライバーにあおられたときでも、その一部始終を録画できるはずです。

前後2つの広視野角カメラで記録するパイオニアVREC‐DZ700DLC



ロータス店でも、ここに挙げたドライブレコーダーをはじめ、ドライバーの皆さんのニーズに合うドライブレコーダーを揃えていますので、ぜひご相談ください。
ちなみに、ドライブレコーダーのご購入に、ロータスカードをご使用いただくとポイントが2倍になり、お得です(ロータス店以外のカーショップなどで、同じドライブレコーダーをロータスカード決済で購入いただいたときの2倍のポイントになります)。

「録画中」とアピールする
ステッカーも抑止効果大

ドライブレコーダーの装着は、あおり行為を受けて事故となってしまったというような事後の備えというだけでなく、装着しているということを危険ドライバーに示すことで、あおり行為の抑止効果も期待できます。

この抑止効果を高めるために、ドライブレコーダーとともに購入されるケースが多くなっているのが、「ドライブレコーダーで録画中」というステッカーです。メッセージやデザインはいろいろですし、付け方もいわゆるステッカーの他に吸盤式やマグネット式などがあります。

ドライブレコーダー自体は、車室やウインドウにおいて邪魔にならないようにコンパクトに作られているので、視認性は高くありません。そこで、目立つステッカーを貼ることで、ドライブレコーダーを装備しているクルマだということを周囲にアピールするわけです。
こうしたものはスマートではないというスタイリッシュなドライバーもいますが、事例に登場したN君のような初心者ドライバーや、あおり行為への自衛策を十分にしておきたいという“交通弱者”を自認するドライバーの間では、こうしたステッカーの評価は高まっています。



ドライブレコーダーがあっても
実際の結末はわからない

ところで、もし、N君がドライブレコーダーを装着していたとしたら、どうなっていたのでしょうか?

ガードレールと自分のクルマにかなりの損傷があるので、まず行うべきは警察への通報であることに変わりはありません。
警察は、前編の事例と同様に現場検証を行いますが、このときにN君が自分の証言とともにドライブレコーダーの映像を証拠とし、警察がその映像から相手ドライバーのあおり行為を認めれば、「あおり行為が関係した事故である」とした交通事故証明書を出してくれるでしょう。

ただし、この時点で、自分が完全にあおり行為の被害者であり、相手のドライバーが100%悪いと決まったわけではありません。
特に、N君の事例のようにクルマとクルマが接触していないような微妙な関係であったり、N君の側にも危機回避できる可能性があるのにそうではない判断や行動をとっている場合(例えば、N君は止まれた可能性もあります)には、ドライブレコーダーの映像が相手のあおり行為を記録していたとしても、簡単には決まりません。

ドライブレコーダーの映像から相手のクルマとドライバーが特定されたとして、まずは、N君と相手がそれぞれ加入していた保険会社間での交渉が行われます。この時、両方の保険会社が「あおり行為が原因」という一致した考えを持てば、N君にかなり有利な過失割合に落ち着くでしょう。そして、両者(N君と相手)がその過失割合に納得すれば、その割合で自動車保険から補償されるお金でガードレールとN君のクルマの修理を行って決着します。

しかし、例えば、相手が「ガードレールにぶつかったのは、Nの運転技術が未熟だったためで、自分の側には責任がない」「幅寄せというが、それほどの行為はしていない」などと反論した場合は、多くの場合、裁判になります。
そして、裁判になった場合は、こちらの弁護士と相手の側の弁護士の技量・経験値・この案件についての目論見やプランなど、そしてもちろん裁判官の受け止め方で判決は変わってきます。日本の裁判所が前例主義とは言いますが、裁判は終わってみなければわからないのです。

最も重要なポイントは
『法令遵守』と『安全運転』

ここで、「えっ、ドライブレコーダーの映像は決め手にならないの?」と疑問に思われる方もいらっしゃるでしょう。
確かに、前編のN君の事例では、事故までのプロセスで相手のあおり行為が盛んに行われたとしていますので、当然それが記録されている場合、高い確率で相手のあおり行為は裁判でも認められると思います。
ただし、「では、N君は正しく安全運転をしていたのか」という、もう一つの視点も争点になる場合があります。

今回の事例からわかることを整理しておきましょう。
①あおり運転・行為を証明し、危険ドライバーを特定するための自衛策としてドライブレコーダーは欠かせない。
②ドライブレコーダーによって記録された映像は事故の有力な証拠となる。
③ドライブレコーダーを装着していることはあおり運転・行為に対する抑止効果がある。
④ステッカーなどで装着をアピールすることも有効である。
(ここから、「それでもあり得る」不安要素)
⑤ドライブレコーダーの映像だけでは過失割合は決しない。決着しない場合がある。
⑥裁判になった場合は、より複雑な要素が判決を左右する。
(そこで、大事なポイント)
⑦重要なのは、自分が法令違反をせず、正しく安全運転をしていたという事実である。

今回の事例から学ぶべき最も重要なポイントは、この7番目の『法令遵守』と『安全運転』です。
もちろん、逆にたどってみた場合、『法令遵守』と『安全運転』を行っていても、ドライブレコーダーを装着していなければ、あおり運転をした相手を特定することができませんし、そのあおり行為の危険性を証明することもできません。現代の交通社会で自分自身を守るために、ドライブレコーダーが不可欠なのは明らかです。
その効果的な自衛策を行った上で、交渉・裁判というステージで必要になるのが『法令遵守』と『安全運転』なのです。
当たり前と思いがちなこの2点、「もしも」の事態の結末を決する大切な要素であることをお忘れなく!

あおられて自損事故。自分だけが悪いだなんて、そんなのアリ?(前編)

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