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九州・沖縄(福岡、佐賀、長崎、大分、熊本、宮崎、鹿児島、沖縄)
2018年4月13日更新
1955年半ばに発表した小説『白い人』で芥川賞を受賞し、文壇で脚光をあびた遠藤周作氏[1923年(大正12)年3月27日~1996年(平成8)年9月29日]。作品の中にはキリスト教を主題にしたものが多く、『海と毒薬』『沈黙』『侍』『深い河』などがあります。また、ユーモア作品や『狐狸庵もの』と言われるエッセイなども残しました。
この遠藤周作氏の作品の中で、原点ともいえる作品が『沈黙』です。江戸時代初期、キリシタン禁制下の長崎周辺を舞台としたこの小説は、潜入したポルトガル人の司祭ロドリゴを通じて、潜伏キリシタンや殉教者、弾圧者、棄教者、そして神の存在を描き、人と信仰について深い問いを投げかける名作です。
『遠藤周作文学館』は、『沈黙』の舞台となった場所の一つ、キリシタンの里でもあった長崎市外海地区に、2000(平成12)年5月に開設されました。ロケーションは、東シナ海に臨む高台にあり、遠くは五島列島を見ることができます。
遠藤周作氏の没後、遺族の手元には約3万点にもおよぶ遺品・生原稿・蔵書などが残されました。これを外海町(当時)が寄託されて、『外海町立遠藤周作文学館』として開館しました。その後、2005(平成17)年1月にあった市町合併により『長崎市遠藤周作文学館』と名称を変更しました。
展示室Ⅰ・Ⅱでは、常設展示・企画展示を行っており、生前の遠藤周作氏の書斎を再現したコーナーのほか、遠藤周作の生涯について肖像写真とエッセイ(抜粋)で構成したパネルで紹介しています。
そして、『聴濤』と名付けられた部屋は、遠藤周作氏を愛する人が在りし日の氏の姿を偲ぶほか、氏が好んだ囲碁を楽しめる一間となっています。
ミュージアムショップ『外海』では、遠藤周作作品の書籍のほか、企画展の図録、絵ハガキなどのグッズも販売しています。
遠藤周作氏の生涯とその文学作品について世界に発信し続ける記念館として、ファンならずとも訪れてみたいミュージアムです。
名称 | 長崎市 遠藤周作文学館 |
---|---|
住所 | 長崎県長崎市東出津町77番地 |
電話番号 | 0959-37-6011 |
開館時間 | 午前9時~午後5時 ※入館受付は午後4時30分まで |
休館日 | 12月29日から1月3日まで |
観覧料 | 一般360円、小・中・高校生200円 ※団体料金あり ※観覧料の減免あり(詳細はホームページ確認のこと) |
アクセス | 【車】[長崎駅方面から]JR長崎駅前から滑石、畝刈経由、国道202号で約40分。[長崎空港・大村方面から]西九州自動車道 多良見ICから長崎バイパス・川平バイパスを経由し、長崎臨港道路から畝刈を通って、国道202号で約80分。【バス】[長崎駅方面から]さいかい交通「長崎新地ターミナル」発「大瀬戸・板の浦」行きに乗車。バス停「道の駅(文学館入口)」下車。約60分。※直通便は、1日におおむね7~8本の運行。 |
駐車場 | 普通車20台(無料) |
ホームページ | http://www.city.nagasaki.lg.jp/endou/ |
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