長崎県大村市で受け継がれる押し寿司の逸品！「元祖大村角ずし やまと」

長崎県大村市の郷土料理「大村寿司」は、具材をシャリでサンドし、上に錦糸卵を散らした、ほんのり甘い味付けの押し寿司です。

その歴史は古く、発祥は戦国時代まで遡ります。大村家当主の大村純伊（すみこれ）は、一度は戦いに敗れて領地を奪われますが、7年後の1480（文明12）年、戦に勝って領地を奪還。喜んだ領民たちは、当主や兵士たちに食事をふるまおうとしましたが、食器が足りなかったため、考えた末、木製の浅い箱“もろぶた”にご飯を入れ、その上に魚の切り身や野菜などを乗せて押し寿司を作りました。これが大村寿司の始まりとされています。兵士たちがそれぞれ自分の脇差しを使って、押し寿司を四角に切って食べたため、「大村角寿司」とも呼ばれています。



その後、大村寿司は、お祝いの席や祭りの日など、特別な場面で出される料理として地域に広まっていきました。現在は、寿司店をはじめとする市内のいくつかの飲食店でも提供されています。

中でも最も長い歴史を誇っているのが、明治時代に創業した「元祖大村角ずし やまと」です。家庭でのみ作られていた大村寿司を初めて商品化し、長年にわたり、その製法と味を守り続けています。





やまとでは、大村寿司を「角ずし」の名称で提供しています。調理には、ヒノキで作られた「もろぶた」を使用。独自のレシピで味付けたシャリの上に、まずは代々受け継がれてきたタレで煮付けたゴボウを並べます。再度シャリを敷き詰めたら、奈良漬けと赤いハンペン（かまぼこ）、小さく切って煮付けたカンピョウ、煮付けた椎茸、緑色のハンペン（かまぼこ）を散らし、さらにその上に錦糸卵を敷きつめます。そして、最後にグラニュー糖と甘酢をふりかけて蓋をして重しを置き、しばらくそのままで全体をなじませます。提供する際は、5センチ角に切り分けます。



いろいろ揃ったメニューの中で、「角ずし定食」（1300円、税込、以下同様）は、角ずしに吸物や煮物、季節のフルーツなどがセットになった人気メニュー。また、「天ぷら定食」（2600円）や、「うどん定食」（1100円）にも、角ずしが付いています。







持ち帰り用メニューとして、「角ずし」（5個～で864円～）や、「角ずし弁当」（1150円～）等も用意されています。天気が良ければ、テイクアウトをして、お店からほど近い花の名所「大村公園」で味わうのもおススメです。

詳細情報

名称	元祖大村角ずし やまと
住所	長崎県大村市本町474-5
電話	0957-52-3546
営業時間	午前10時～午後8時（L.O.午後7時30分）　※持ち帰りは午前8時～午後8時
定休日	火曜日　※祝日の場合は翌日
駐車場	50台
アクセス	長崎自動車道大村ICから約15分
ホームページ	https://kakuzushi.jp/