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九州・沖縄(福岡、佐賀、長崎、大分、熊本、宮崎、鹿児島、沖縄)
2016年4月3日更新
八千代座は、明治43年に建築された、江戸時代から伝わる芝居小屋の様式を今に伝える貴重な建物・空間です。当時、1株30円の株を募り、「旦那衆」と呼ばれた山鹿地域の実業家たちがこれに応えて建築資金としました。工事監督をしたのは、回船問屋の主人で灯籠師でもあった木村亀太郎で、建築には素人でしたが、東京の歌舞伎座や各地の芝居小屋を見学、上海で洋式工法の長所も取り入れ、八千代座を完成させました。江戸時代の古典的様式の中にドイツ製のレールを使った廻り舞台を実現させるなど、和洋・新旧が折衷した充実した芝居小屋となり、明治後期から大正・昭和にかけて、多くの芝居役者・芸人がその舞台に上がりました。
しかし、昭和40年代になり、娯楽の多様化とともに八千代座は人気を失い、閉鎖状態となってしまいましが、その華やかだった過去を知るお年寄りたちが発起し、老人会が「瓦一枚運動」で募金を募り、屋根瓦を修復。それに地域の人たちが刺激されて復興運動を行い修復されると、1988(昭和63)年に国指定重要文化財となりました。1990(平成2)年から市民の手づくりで行われた「坂東玉三郎舞踊公演」は、明治の風情を宿す芝居小屋で、当代の人気役者が舞う華麗な舞台が話題となり、八千代座の名を全国に広めることになりました。1996(平成8)年より平成の大修復・復原が始まり、2001(平成13)年に完了しました。
八千代座管理資料館『夢小蔵(ゆめこぐら)』
八千代座の斜め向かいに、白壁土蔵造りの資料館があります。元々は住宅兼倉庫として明治20年に建てられたものを再利用し、二階建ての建物の中に、切れない刀や槍、鉄砲、履き物、お面など、八千代座の歴史を物語る資料やユニークな小道具を展示しています。
名称 | 八千代座(やちよざ) |
---|---|
住所 | 熊本県山鹿市山鹿1499 |
電話番号 | 0968-44-4004 |
開館時間 | 午前9時~午後6時 ※最終入館受付は午後5時30分 ※八千代座公演中で、見学できない場合があります。事前にお問い合わせください。 |
休館日 | 毎月第2水曜日、12月29日~1月1日 |
見学料金 | 八千代座及び夢小蔵資料館見学料 一般1人520円、小学生・中学生260円 一般団体(15人以上) 420円、小学生・中学生団体(15人以上)210円 ※料金はすべて税込 ※一般=小学生中学生以外で、満15歳以上の者 |
ホームページ | http://www.yachiyoza.com/ |
その他 | アクセス 菊水ICから約15分 |
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