ロータスクラブが運営するクルマとあなたを繋ぐ街「ロータスタウン」

みらいのくるまの「ただいまのところ」情報

BookReview⑬『2019年版 間違いだらけのクルマ選び』(後編)‐ジムニーとアウトランダーPHEVに太鼓判!

2019年1月29日更新

スズキ、三菱自動車などの
最新の88台を徹底批評

1976年から発刊され続けている『間違いだらけのクルマ選び』の見どころは、巻頭のエッセイだけでない。

自動車評論家である著者が実際に試乗した最新のクルマの出来栄えを歯に衣着せぬ口調で論じ、採点までする「車種別徹底批評」も、また見逃せない企画となっている。実際、昔から現在に至るまで、多くの人たちがこれを参考にしてどのクルマを購入すべきかを決めている。

今回の『2019年版 間違いだらけのクルマ選び』での「車種別徹底批評」は88台が対象となっている。それぞれ[コンパクトカー][セダン・ワゴン][PHEV・EV・FCV][軽自動車][ミニバン][スポーツカー][SUV][外国車]といったカテゴリーごとに分けられるなかで、その良し悪しが判定されている。

当然、ロータスクラブが提携しているスズキと三菱自動車の最新のクルマにも批評が加えられている。それがどんな内容なのか、気になるところ。以下にざっくりとした概要を紹介していきたい。

大人気の新型ジムニーは
G-SHOCKのようにタフでカッコいい

ジムニー_web

ジムニーが、2018年に20年ぶりにフルモデルチェンジして登場した。

これまでのジムニーの伝統を受け継ぎながらも、走破性能をはじめ、さまざまな機能がブラッシュアップされている。そして、オフローダーらしい角張ったカッコいいデザインがことさら目を惹く。もちろん規格は軽自動車のままで、価格は145万8000円からとかなり抑えた設定となっている。

発売後約1ヵ月で受注台数が1万5000台以上に達したことからわかるように、人気は絶大。ウワサでは注文してから納車まで1年近くかかるとさえいわれている。長くジムニーファンだった人はもちろん、まったくジムニーに縁がなかった人まで、このクルマに魅せられているようだ。

実は著者は、以前のジムニーをあまり評価していなかった。走破性は高いにしても、イメージとは違ってて剛性感に乏しい印象があり、そこがどうも好きになれなかったという。

ところが、今回のジムニーは、この口うるさい著者の心を大いにくすぐった。本書では〈カシオのG-SHOCKのような、触るだけで嬉しくなるタフギア〉と評して褒め称えている。

jimny_p05-06

著者のジムニーの採点は以下。総合評価はなんと10点満点になっている。

・デザイン……………10点
・走りの楽しさ……… 8点
・快適性……………… 3点
・パッケージング……10点
・エコ性能…………… 6点
・安全性……………… 3点
・魅力度………………10点
〈総合評価〉…………10点

新しいジムニーのそのほかの長所や、著者ならではのあえての辛口評については、本書を購入して確認してほしい。ただし、購入欲を激しくそそる内容となっているので、そこらへんは用心しながら読んでもらいたい。注文したとしても納車まで長いガマンを強いられること必至らしいので……。

アウトランダーPHEVの走りは
まるでランサー・エボリューション

PHEV_web

アウトランダーPHEVは、2013年に現行タイプが発売されて以降、毎年のように改良が加えられている。2018年の夏に登場した新しいアウトランダーPHEVも、その流れ中の1台で、マイナーチェンジ車という位置付けになっている。

それ故、外観はあまり変わっていない。しかし、走りの性能は驚くほど大きく変わった。

EV走行の航続距離は60㎞から65㎞に延び、最高速は125㎞/hから135㎞/hに高まった。また、これまで前後2基の電気モーターの最高出力がともに60kWだったところ、リア側が70kWになったことで、加速性能も飛躍的に向上した。

著者は、この走りの進化にいたく感心した。試乗の際、コーナーの立ち上がりで、リアの駆動力で旋回を助けつつ確実にクルマを前に進めていくような加速を体感し、「これはランサー・エボリューションの再来か!」と思うほどに驚いたという。マイナーチェンジしたアウトランダーPHEVは、マイナーチェンジとはいえないほどに痛快な走りを実現する1台になっていたのである。

感心したのは、それだけではない。

もともと筆者は、PHEVというクルマについては、EVモードで走っているあいだは静かで滑らかな未来的な走りが楽しめていいのだが、突如エンジンがかかって大きな振動とノイズが入り出すと、途端に現実に引き戻されるところに嫌気を覚えていた。システム上、仕方がないことであるにしても、「これ、もう少しなんとかならないのか?」 と。

マイナーチェンジしたアウトランダーPHEVは、しかし、それにもしっかりと応えていた。

“エンジンは始動するが、その際にも2Lから2.5Lへの排気量拡大によりトルクに余裕ある低回転での運転になり、しかも入念に静粛性対策がなされているから、騒音はかなり抑えられている。--中略-- (それに加えて)加速時にアクセルの踏み込み具合に回転上昇がリンクすることになったことによって、エンジン音は認識できるが、しかし、気には障ることが無いようになっている。効率性も大事だが、人間の感覚とマッチさせるのも、こうした新しい技術には必要というわけである”

PHEV_2_web

採点における総合評価は残念ながら8点どまりだ。だが、デザイン以外の評価は概ね高く、筆者は「価格以上の価値を得られる太鼓判の1台」と絶賛している。

・デザイン…………… 5点
・走りの楽しさ……… 9点
・快適性……………… 6点
・パッケージング…… 8点
・エコ性能…………… 9点
・安全性……………… 9点
・魅力度……………… 9点
〈総合評価〉………… 8点

アウトランダーPHEVというクルマは、ヨーロッパでの人気は非常に高いが、日本における人気はイマイチだ。なぜだろう、とても不思議だ。もしかすると、クルマ愛をもったアピールが足りてないのかも知れない……。

ということで、みなさん、クルマ愛が溢れる本書を読んで、どうかアウトランダーPHEVのことを好きになってほしい。それで、もし購入したいと考えるようになったら、そのときは、ぜひロータス店で!(文:みらいのくるま取材班)

『2019年版 間違いだらけのクルマ選び』(前編)‐「愛」をもって未来のクルマを語ろう!

『2019年版 間違いだらけのクルマ選び』(後編)‐ジムニーとアウトランダーPHEVに太鼓判!

間違いだらけ書影web

『2019年版 間違いだらけのクルマ選び』
・2018年12月19日発行
・発行:草思社
・価格:1,400円+税

  • ロータスカードWeb入会
  • ロータスカードWeb入会

あわせて読みたい

  • 日本EVクラブ 試乗会ルポ (後編)別次元のレスポンスのよさを体感しよう!

    みらいのくるまの「ただいまのところ」情報

    日本EVクラブ 試乗会ルポ (後編)別次…

    前編に続いて、6月25日(日)に東京の日本科学未来館で開催された、日本EVクラブ主催の『最新EV・PHV試乗&セミナー』について、後編では試乗を中心にレポートす…

    2017.08.29更新

  • 「東京モーターショー2017」ルポ(2)  リアルさ満点のEVコンセプトカーたち!

    みらいのくるまの「ただいまのところ」情報

    「東京モーターショー2017」ルポ(2)…

    第45回東京モーターショー2017のルポ第二弾では、すでにEVを発売済みの日産自動車と、二つの海外主要メーカーのEVコンセプトカーの概要について見ていきたい。…

    2017.11.09更新

  • EVキーマンに聞く/日本EVクラブ代表 舘内端 ②「中国から軽タイプのEVが入ってくる可能性はありますね」

    みらいのくるまの「ただいまのところ」情報

    EVキーマンに聞く/日本EVクラブ代表 …

    日本はEV先進国?それともEV開発途上国!?―2009年に三菱自動車は世界で初めての量産型EVであるアイ・ミーブを発売しました。また、2010年に日産が出…

    2018.10.23更新

  • Book Review⑤ 自動運転のあらましがわかる『自動運転のすべて』

    みらいのくるまの「ただいまのところ」情報

    Book Review⑤ 自動運転のあら…

    メイン執筆者は自動車ジャーナリストの清水和夫氏。自動運転のあらましが学べるまじめな一冊なのだが、氏の素朴なギモンをベースにした対談がかなり面白くて刺激的!自動…

    2017.09.26更新

  • 世界的レーサー塙郁夫さんが語る「EVの魅力」(1) 大自然のなかを電気自動車で走りたい!

    みらいのくるまの「ただいまのところ」情報

    世界的レーサー塙郁夫さんが語る「EVの魅…

    2009年から2014年にわたり、アメリカの『パイクスピーク・インターナショナル・ヒルクライム』というレースにEV(電気自動車)で参戦し、華々しい活躍を見せた塙…

    2017.07.25更新

  • 自動運転ってなに?〈レベル1編〉④ 車線のはみだしを防ぐLKS。進化途中だけどすごいのだ!

    みらいのくるまの「ただいまのところ」情報

    自動運転ってなに?〈レベル1編〉④ 車線…

    走行中にうっかり車線をはみだすと大変な事故を起こす可能性が高い。今回紹介する自動運転のための技術の一つLKSは、それを高度な仕組みで防いでくれる。まだ進化途中だ…

    2016.10.27更新

< 前のページへ戻る