ロータスクラブが運営するクルマとあなたを繋ぐ街「ロータスタウン」

みらいのくるまの「ただいまのところ」情報

日本EVクラブ主催『第24回 日本EVフェスティバル』ルポ③ 新しいレース観をつくりだすEV特有の走り!

2018年11月22日更新

3-1コンバートレース(Twin)

日本EVフェスティバルの後半の模様と、閉会式についてルポする。
コンバートEVレースに加え、自動運転車によるエキシビションレースまで行われ、会場は次世代自動車感でいっぱいになっていた!

〈コンバートEV1時間ディスタンスチャレンジ〉
史上初の赤旗も、ポルシェがWIN

昼休憩をはさんだ午後2時。フェスティバルの花形レースである〈コンバートEV1時間ディスタンスチャレンジ〉が始まった。

これは、その名のとおり市販エンジン車を改造したコンバートEVで1時間の周回数を競うレース。鉛電池クラスとリチウムイオン電池クラスの2クラスが一緒に走り、それぞれクラスごとで順位を争った。
レース中の電池交換、充電は禁止。5回のピットインとドライバー交替が義務付けられている。

鉛電池クラスで優勝した中央自動車大学校のポルシェ914

鉛電池クラスで優勝した中央自動車大学校のポルシェ914



リチウムイオン電池クラスで優勝したTeam TAISAN CTSのポルシェ916(左)

リチウムイオン電池クラスで優勝したTeam TAISAN CTSのポルシェ916(左)



レースは最初から波乱ぶくみ。

スタート時に3台がスタートできずコース上に止まったままとなり、フェスティバルのレース史上初の赤旗がでて、中断を余儀なくされた。
その後、60分のレースを46分に短縮して再スタート。時間が短くなったぶん、よりスピード感溢れるレース展開となったわけだが、各チームともこうした事態は想定外だったようで、バッテリーマネジメントやピットストップの回数などでかなりあたふたした様子を見せていた。

ただ、結果は下馬評どおりのものとなった。

鉛電池クラスは、中央自動車大学校の青いポルシェ914のコンバートEVが30周という記録で優勝を果たした。そしてリチウムイオン電池クラスでは、Team TAISAN CTSの黄色いポルシェ916をコンバージョンしたマシンが46周で優勝を遂げた。
ちなみに、中央自動車大学校チームは、学校でのEV活動をTeam TAISANとの共同プロジェクトで行っており、そのため両チームはダブル優勝の趣きも醸し出していた。



それにしても、あのポルシェがタイヤの摩擦音と微かなモーター音以外、ほぼ無音のまま猛スピードで走っている光景は不思議だった。気持ちが落ち着かず、お尻がむずむずした。

しかし、その一方で、このEVレースを最初のレース観戦とする若い人がいたとすれば、エンジンを載せたポルシェによるレースを「うるさい」と評し、こっちのほうが観ていて気持ちいいと捉える可能性も決して少なくないだろうとも思った。

そう、クルマの価値観もレースの価値観も時代とともに変わっていくということなのである。

〈自動運転競技車タイムアタック〉
急速進化への期待と不安がないまぜに

午後3時15分、フェスティバル最後のレースである〈自動運転競技車タイムアタック〉が行われた。

これは、人ではなく自動運転のための機器類だけを載せた小さな電気カートが、サーキットのコースを何秒で1周できるかを競うエキシビション競技。フェスティバルでは2年前から続けて開催しており、今回は2台が出場した。

残念ながら1台はコースアウトでリタイアとなってしまったのだが、もう1台は1周を11分27秒686という実にゆっくりとしたペースながらも完走を果たした。

自動運転技術の急速な進歩のことを考えれば、きっといつかは、これら自動運転カートが人が操るカートを追い抜くほどのスピードで完走する日がくるのだろう。そうなれば慶賀の至りだ。
ただ、この日、ドライバーたちが繰り広げてくれた熱いレースのことを振り返れば、自動運転の競技から受ける感動はまったく違うものになるであろう。それを想像すると、多少、複雑な思いがしないでもなかった。

3-4自動運転

〈表彰式・閉会式〉
25周年には「EV音頭」が鳴り響く!?

すべてのレースとイベントが終了した午後3時45分から〈表彰式・閉会式〉が開かれた。

〈表彰式〉では、各レースの上位入賞者のみならず、さまざまな“記録”に対する表彰も行われた。

たとえば、出発地点からフェスティバル会場までの移動で排出したCO₂排出量が1番少なかった人に「CO₂排出量診断トップ賞」が贈られていた。当然ながらEV、FCVといったクルマは排出量ゼロなので、それらに乗ってきたオーナー6名がすべて表彰の対象となった。

このほかレース中にドライバー交替を繰り返し、多くのドライバーが乗車したチームには「いっぱい乗せたで賞」、フェスティバルを盛りあげた人には「あんたが大賞」(フェスの最高賞)など、このフェスティバルがEVの世界を思いっきり楽しむことを重視している証のような表彰がたくさんあった。

3-5表彰式

『いっぱい乗せたで賞』受賞シーン



3-6あんたが大賞

『あんたが大賞』受賞シーン



最後の〈閉会式〉は、秋の早い夕暮れの中で執り行われた。

舘内代表は、「来年はフェスティバルも記念すべき25周年を迎えます。フェスティバルはお祭りですから、大きな櫓でも建てて、その周りをみんなでEV音頭を踊りながら回るというのはどうかな、と思っています」と述べた。

舘内代表は冗談好きなので、櫓とEV音頭の実現の可能性はかなり低いと見るのが妥当だ。
しかし、なにか想像を超えた楽しい25周年記念イベントが加わることは間違いないだろう。そうしたことへの期待を胸に、参加者たちは「来年の11月3日も会場に足を運ぼう」と決意して、三々五々暗くなった会場を後にしたのであった。 (続く 文:みらいのくるま取材班)

3-7集合写真

 

1 アクセル全開で楽しみながらCO₂の削減を!
2 小っちゃくて静かなのに迫力満点のレース!
3 新しいレース観をつくりだすEV特有の走り!
4 エンジン車とEVの両方を愛する新人類の登場!

関連キーワード

  • ロータスカードWeb入会
  • ロータスカードWeb入会
  • 店舗検索
  • 店舗検索
  • 楽ノリレンタカー
  • 楽ノリレンタカー

あわせて読みたい

  • EVキーマンに聞く/EVレース王者 地頭所光選手 ⑤「4連覇できたのは、圧倒的に速いテスラ車を駆っていたから」

    みらいのくるまの「ただいまのところ」情報

    EVキーマンに聞く/EVレース王者 地頭…

    全日本EVグランプリシリーズ初参戦で勝利。以降、4年連続で年間チャンピオンに。「東大生レーサー」地頭所選手は、栄光をもたらしたテスラ車に心底ほれた。でき…

    2022.04.21更新

  • 次世代エコカー勉強会〈18時限目〉ライフ・サイクル・アセスメントとウェル・トゥ・ホイール(前編)

    みらいのくるまの「ただいまのところ」情報

    次世代エコカー勉強会〈18時限目〉ライフ…

    自動車産業は世界的にEV(電気自動車)やFCV(燃料電池自動車)へのシフトが進んでいる。しかし、EV化=クルマの脱炭素化などと単純に言い切れないという論もここに…

    2022.04.21更新

  • 『人とくるまのテクノロジー展2019 横浜』ルポ① 三菱車とスズキ車に縁が深いバッテリーSCiBの長寿命性のワケ  を知る!

    みらいのくるまの「ただいまのところ」情報

    『人とくるまのテクノロジー展2019 横…

    『人とくるまのテクノロジー展2019横浜』(公益社団法人自動車技術会主催)が、5月22~24日にパシフィコ横浜で開催された。この展示会は、1992年にエンジ…

    2019.06.25更新

  • BookReview⑪『図解EV革命』‐ EVの基礎知識がわかり、コンバートEVへの興味も湧く!

    みらいのくるまの「ただいまのところ」情報

    BookReview⑪『図解EV革命』‐…

    一見開きワンテーマの図鑑的EV本この本は、2017年12月に出版され、わずか半年後の2018年7月に第2刷がでている。ベストセラーとまではいかなくても、EVに…

    2018.09.25更新

  • 軽EV『FOMM ONE』の可能性(第13回オートモーティブワールドより)- ①すでにタイでは400台を販売、日本でも  法人向け販売開始!

    みらいのくるまの「ただいまのところ」情報

    軽EV『FOMM ONE』の可能性(第1…

    新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言が出ているさなかの1月20~22日、東京ビッグサイトで『第13回オートモーティブワールド』が開催された。厳重な感染…

    2021.02.12更新

  • 2022全日本EVグランプリシリーズ第1戦レポート③―「いつかモデル3よりも速く」。武蔵精密工業チームの電動化時代の挑戦!

    みらいのくるまの「ただいまのところ」情報

    2022全日本EVグランプリシリーズ第1…

    世界的部品メーカーがコンバートEVで参戦中EV-1クラスのテスラモデル3ばかりが脚光を浴びる全日本EVグランプリシリーズ(AllJAPANEV-GPS…

    2022.05.12更新

< 前のページへ戻る