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みらいのくるまの「ただいまのところ」情報
2018年11月22日更新
天高くEV駆ける秋。
よく晴れた11月3日土曜日、一般社団法人日本EVクラブが主催する『日本EVフェスティバル』が筑波サーキット・コース1000で開催された。
1995年に第1回目が開かれ、今年(2018年)で24回目を数えるこのフェスティバルは、EV(電気自動車)の愛好者たちがEVによるレースや各種イベントを楽しむためのものとして続けられてきた。今回も高校・大学、自動車整備学校、ディーラー、ベンチャー企業、部品メーカー、レーシングチームなどから数多くのチームが参加していたうえ、EVとそのレースに関心をもつ一般の観客の来場もあった。
まだまだメジャーではないEVレースだが、EV時代の到来を示唆するように、けっこうな賑わいを見せていたのである。
ということでロータスタウンでは、このフェスティバルの模様を4回にわたってレポートする。まずは、レースがはじまる前の開会式と会場の模様から――。
〈開会式〉
24年間変わらぬフェスティバルの趣旨
午前8時45分から開会式が行われた。そのなかで、日本EVクラブの舘内端代表がユーモラスな口調で以下のような内容の挨拶をした。
「いま、クルマの世界では地球温暖化防止のためにCO₂削減が大きなテーマになっています。しかし、ガマンする活動では長続きはしません。たとえば、アクセル全開で心の限り感動できるEVレースをすることこそが、温暖化防止を可能にしてくれるんです。この思いは第1回目の開催から24年間まったく変わっていません。ということで、みなさん、今日も思いっきり楽しく遊んでください!」
この日は秋らしい晴天だったが、昔の11月3日の寒さはなかった。おそらくCO₂がもたらした地球温暖化の影響に違いなく、EVを普及させていく必要性をリアルに実感できた。ただし、舘内代表の言葉にあったように、地球温暖化防止活動をガマンしながら行うだけでは大きな変化は期待できない。EVが楽しい乗り物であることを知らしめ、多くの人たちに愛されることが大切だ。そうなれば、自然かつ飛躍的にEVが増えていくだろう。日本EVクラブはフェスティバル開催を通して、そうしたことを24年間にわたってアピール&実践し続けているのである。
〈環境EXPO/EV・PHEV・FCV試乗会〉
ロータスのシールを貼った1台も展示
レースがはじまる前に、フェスティバルの会場を歩いてみた。
もう、そこら中がEVだらけだった。
レースに参加するマシンはもちろんだが、〈環境EXPO〉と題したテント前には、フェスティバルに協賛している三菱自動車をはじめとした国内外の各自動車メーカーがもちこんだEVやPHEV、FCVがずらりと並んでいた。
その数、15台。ある意味、ここ数年でEV化が急速に進んでいることが如実にわかる展示風景といえた。
各自動車メーカーのEVやPHEV、FCVは、この日3つの時間帯で実施された〈EV・PHEV・FCV試乗会〉で最新の走りを披露。
この試乗会では、各マシンに津々見友彦氏や片岡英明氏などモータージャーナリストが同乗し、サーキットの走り方やEVの特性や魅力をレクチャー。これもまたとない機会になった。
どの回も予約はいっぱいで、参加者はそれぞれのクルマの静かでなめらかな走りを十分に堪能していたようであっ
た。
また、環境EXPOのテントの一角には、かつて舘内代表の指揮の下で製作された電友1号とEVスーパーセブンも展示されていた。
黄色いボディの電友1号は、1994年(日本EVクラブ立ち上げの年)にアメリカで行われたEVレース「APS Electric 500」に参戦してクラス3位に入賞したEVフォーミュラー。この日は、後に行われたデモランにも参加して、現役バリバリの走りを見せていた。
一方のEVスーパーセブンは、英国製の名車ケータハム・スーパーセブンをコンバートしたもので、今年の5月に実施された『電気自動車EVスーパーセブンで東北被災地を巡る旅』でも活躍した。
その旅の際には、ロータスクラブが日本EVクラブの会員となると同時に旅のサポートも行ったことから車体にはロータスクラブのシールが貼られたわけだが、そのシールがいまもしっかりと残されており、この日行われた試乗会ではその姿のままで颯爽とした走りを見せていた。
この2台が並ぶ日本EVクラブのブースには終日にわたって人だかりができていた。やはり、クルマ好きにとっては環境にいい正義のEVも、セクシーかつカッコいいのが大事、ということだろう。 (続く 文:みらいのくるま取材班)
1 アクセル全開で楽しみながらCO₂の削減を!
2 小っちゃくて静かなのに迫力満点のレース!
3 新しいレース観をつくりだすEV特有の走り!
4 エンジン車とEVの両方を愛する新人類の登場!
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