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2018年1月17日更新
出版3日前にトヨタが電動化施策を発表
2018年版の『間違いだらけのクルマ選び』が発売される3日前、2017年12月18日、トヨタ自動車株式会社が「電動車普及に向けたチャレンジ」という施策を発表した。
そのなかに「2025年頃までに、エンジンだけで動くクルマの販売をゼロにする」という主旨の文言があり、世間を騒然とさせた。
「あのトヨタが、あと7年ぐらいでエンジン車を売らなくなるんだって!?」
書評の前に、まず、その内容から確認しておこう。
以下は、「電動車普及に向けたチャレンジ」を年次順に並べ直して概述したものである(作成:みらいのクルマ取材班)。
【トヨタの2020年代~2030年までの「電動車普及に向けたチャレンジ」概要】
●2020年以降
EVを中国を皮切りに導入を加速していき、2020年代前半には世界で10車種以上に拡大していく(中国に加え、日本・インド・米国・欧州に順次導入)。また、FCVとPHVは、2020年代に商品ラインアップを拡充していく。
●2025年頃まで
世界で販売するすべてのクルマを、電動専用車(HV・PHV・EV・FCV)もしくは電動グレード設定車(HV・PHV・EVなど)とする。これにより、エンジン車のみの車種はゼロとなる。
●2030年
世界で販売する電動車を550万台以上とし、ゼロエミッション車の販売はEV・FCVは、合わせて100万台以上をめざす。
〈……日本メーカーからも今後、そう遠くないうちに様々なEVが世に出てくるに違いない。前述の通り、トヨタやホンダにはハードウェアの基盤はすでにある〉
〈しかしながらその一方で、少なくとも既存自動車メーカーはどこも、実際にはEVだけに傾倒していくことにはならないと考えている。10年、20年というスパンで見た時には、その方向だとしても、それは急激に起こる変化ではなく、様々なパワートレインが並立しながら、徐々に電動化の割合が強まる方向へと動いていくという考え方である〉
〈その背景にはもちろん、ビジネスとしてそんな急激な転換は難しいという理由もあるだろう。急にエンジン工場を停めて、サプライヤーとの関係も断ってということが不可能なのは自明だ。しかし理由はそれだけじゃない。内燃エンジンにはまだまだ大きな可能性がある〉
〈EVを語ることは実は未来の社会のあり方を語ることにほかならない。クルマ単体を語るよりは複雑になるが、しかし面白さはこれまで想像もしなかった方面にまで拡大している〉
〈だからこそメーカーの都合で何年までに何万台売ると数字ばかりを掲げるのではなく、あるいはクルマのことだけを考える頭からはさっさと脱して、クルマを中心に据えた未来の世の中についての夢を語れる(そして、そういうクルマを世に問える)メーカーこそが、これからの時代を制するのではないだろうか〉
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