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クルマのトラブル「もしも」マニュアル

Vol.14 愛車が盗まれた。保険でなんとかなる?〈前編〉

2019年3月26日更新

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【今回のやっちゃったストリー】

「いってきまーす!」
玄関で奥さんとのチューを済ませたLさん(28歳男性・会社役員[父親が社長])は、会社に向かうべく元気よく外にでた。
が、わずか二歩で立ち止まることになった。
玄関脇の駐車スペースに通勤で使っているクルマの姿がないのだ。
「あれ、きのう、会社の駐車場に置いてきたっけ?」
記憶を辿ること約30秒。
「いやいや、飲み会はなかったからクルマで帰ってきたよ」
で、状況を把握すること約15秒。
「もしかして、だれかが勝手に乗っていった? ええっ!?」
Lさん、ごくりと生唾を飲んだ。
そして、しばし後、震える手でスマホを取りだして110番した。
15分後に駆けつけた警官はLさんにいろいろと質問し、実況見分したうえでこういった。
「Lさん、はっきりしたことはまだいえませんが、盗難の可能性があります」
それを聞いたLさん、ボー然としながら、かそけき声でつぶやいた。
「ひどいなぁ、1年前に買った新車で300万円したんだけどなぁ……」
あまりのショックで、その日、Lさんは会社をお休みしたのであった。

減少傾向にあるとはいえ
年1万3,000台以上の盗難が

クルマの盗難、ほんとに許せませんね。
じつは、日本におけるクルマの盗難件数は、イモビライザー(専用キーのIDコードとクルマ側のIDコードの一致でエンジンを始動させる仕組み)という盗難防止装置の普及が進むにつれて減少傾向となってはいます。
しかし、年間1万3,000件以上も盗難があるという事実は厳としてあります。しかも、それらの多くはキーを抜いた状態で盗られており、頼みの綱であるイモビライザーさえ無効にしてもっていっていかれるケースも少なくありません。油断は禁物なのです。

自動車盗難(キー有・無)_web

※STOP THE 自動車盗難HPより



また、盗難されやすい場所についても注意が必要です。普通、自宅敷地内にクルマを停めておけば安心と考えがちですが、それは大きなまちがいです。ここ10年のあいだに盗難件数が大きく減少しているなか、自動車盗難の駐車場別認知件数における「一般住宅(自宅など)」は、ずうっと3千数百台とほぼ横ばいで推移しています。比率からすると、自宅敷地内での盗難のおそれは年々高まってきているといえるのです。
おそらく盗難犯たちは、多くの人が「自宅敷地内には他人は勝手に入ってこられない。だからクルマも盗まれない」というなんの効力もない理屈で油断しがちなのをよく知っていて、それをうまく利用しているのでしょう。自宅敷地内だからこそ、意識的に厳重な防犯対策を図ることが重要となってきているのです。

自動車盗難(場所別)_web

※STOP THE 自動車盗難HPより



できるだけの盗難防止策と
万が一のときの保険をセットで

では、どのようにすれば盗難を防げるかですが、いろいろあります。
クルマにつけるものとしては、先ほど紹介したイモビライザーはじめ、盗難警報装置(高級車などには標準装備)、ハンドルが回せなくなるハンドルロック、自走できなくするタイヤロックなどがあげられます。また、自宅敷地内での対策としては、照明装置、防犯カメラの導入も有効です。これらをすべて施せば、おそらくそう簡単には盗まれなくなるでしょう。

ただ、費用がバカになりません。それに残念なことに、すべてをやったところで100%大丈夫とまではいい切れない部分もあります。イモビライザーを無効にする手口やレッカー移動など、プロ集団による盗難は巧妙かつ大胆。狙われたらひとたまりもないのです。

じゃあ、あとは運を天にまかせるしかない?
いえいえ、とにかくやれるだけのことはやっておきましょう。少なくとも盗難される確率は低くなりますから。そして、万が一のことを考えて、しっかりと保険に入っておくことも大切です。保険に入っておけば、愛車一台分の補償は受けられるので、次のクルマの購入費に充てることができます。

つづく中編では、盗難されたときの対策として、どんな保険に入ればいいかについてご紹介します。

愛車が盗まれた。保険でなんとかなる?〈前編〉
愛車が盗まれた。保険でなんとかなる?〈中編〉
愛車が盗まれた。保険でなんとかなる?〈後編〉

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