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クルマのトラブル「もしも」マニュアル
2022年12月8日更新
後編では、カーシェアリングサービス(カーシェア)において、「もしも」の事態への備えである自動車保険の扱いがどうなっているかを確認した上で、カーシェア利用で発生しがちなトラブルと、それに関連したペナルティについて述べていきます。
大手は自動車保険を付帯
まず、カーシェアの自動車保険がどうなっているか、そこから見ていきましょう。
前編で挙げたカーシェア会社5社のうち、タイムズカー、オリックスカーシェア、カリテコ、ホンダエブリゴー4社のサービスでは、料金内に対人補償、対物補償、人身傷害補償、車両補償のための自動車保険が付いています。
《例:タイムズカーの保険・補償》
●対人補償(他人を死亡させたり、けがをさせたりした場合の補償)/1名につき 無制限 (自賠責保険 3千万円を含む)
●対物補償(他人の物や車に損害を与えた場合の補償)/1事故につき 無制限 (対物免責額 0円)
●車両補償(タイムズカーの車両に損害があった場合の補償)/1事故につき 時価額 (車両免責額 0円)
●人身傷害補償(ご自身や同乗者が死傷した場合の補償)/1名につき 無制限
なお、カレコだけが車両保険による車両補償がない設定になっているのですが、代わりに1回目の利用時には車両の損傷の修理代が無料となる制度が設けられています(ただし、半年以内に起きた2回目以降の損傷の修理代は利用者が負担)。
万が一の事故などがあったとしても、損害をカバーする自動車保険について、大手のカーシェア会社のサービスはおおむね安心できそうです。
カーシェア特有のトラブル事例
さて、カーシェア利用で発生しがちなトラブルについて、どのようなものがあるか確認してみましょう。
前編でふれた国民生活センターの「レンタカー、カーシェアのトラブルに注意」と題したニュースリリースには、「無人ステーションに起因するカーシェア特有のトラブル」として、次のような事例が紹介されています。
【事例8】サイドブレーキの位置が分からなかった
いつも同じ車種をカーシェアで定期的に利用しているが、今回予約できなかったので、別の車種を利用した。ところが、エンジンをかけて、サイドブレーキを探したものの見当たらず、操作方法の動画を見ても分からなかった。事業者に電話をかけたがつながらなくて困った。(2020年8月受付 50歳代女性)
【事例9】返却翌日にバッテリーが上がっていたと指摘された
突然、カーシェア業者から連絡があり、「スモールランプがついたままになっていたためバッテリーが上がり交換したので、その費用1万8000円を請求する」と言われた。約2週間前に車を利用したが、その翌日に利用した人からエンジンがかからないとの連絡を受け、調べたという。借りた時刻はまだ明るい時間帯なのでスモールランプをつけた覚えはない。(2019年8月受付 30歳代 女性)
【事例10】返却手続きが完了していなかった
カーシェアを利用後に車を返したが、インターネット上の返却手続きをしていないとして延長料金を請求された。車は終了時刻の10分ほど前に返却した。手続きは車両の返却に加え、アプリ内の終了ボタンを押さなければならないが、手続きしたつもりだった。(2020年2月受付 30歳代 男性)
出典:国民生活センター「レンタカー、カーシェアのトラブルに注意」
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