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四国(徳島、香川、愛媛、高知)
2020年6月9日更新
クーラーや扇風機とは一味違う涼しさを届けてくれる、うちわ。うちわの名産地と言えば、香川県丸亀市です。江戸時代の初期に丸亀京極藩士の内職としてうちわ作りが普及し、その技術を確立。他地域にも影響を与え、日本国内にうちわを広めたと言われています。
現在、丸亀市のうちわの年間生産量は、国内シェア約9割を占める1億本超え。用途などに合わせてさまざまな形があり、1997(平成9)年には国の伝統的工芸品に指定されています。
昔ながらの『丸亀うちわ』は、地元で調達した材料を使って、ほぼ職人の手作業で作り上げています。柄と骨が一本の竹で出来ているのが、特徴の一つ。驚くべきは、1本のうちわを作る工程数です。竹の節を取る『ふしはだけ』から始まり、切込みを入れる『割き』、『もみ』、『穴あけ』、『編み』、『貼り』など、なんと全47工程に及びます。
『うちわの港ミュージアム』(愛称:ポルカ)は、『丸亀うちわ』の歴史や工程などを紹介している博物館。入場料は、大人も子供も無料です。
実演コーナーでは、職人が素材の竹筒からうちわを製作している様子を見ることができます。迷いなく竹を切ったり、紙を貼ったりしていく見事な手さばきに匠の技を感じるに違いありません。
見るだけでなく製作体験ができるのも、このミュージアムの魅力です。好きな絵柄の紙を選び、竹の骨にのりを付けて貼る作業が体験できます。スタッフが作り方を丁寧に教えてくれるので、子供から大人まで誰でも楽しく取り組め、オンリーワンの“マイうちわ”を作ることができます。体験料は1本800円で、受付時間は午前9時30分~11時30分と午後1時30分~3時30分です(体験の所要時間は個人の場合、40~50分です)。なお、事前予約が必要ですので、ご注意ください。
館内には、通り抜けるだけで涼しさを感じる、うちわの骨で作った廻廊が設えられています。また、全国各地のうちわや、著名人のサインが書かれたうちわの展示コーナーもあり、飽きさせません。販売コーナーには、絵柄も大きさもさまざまなうちわが並んでいて、選ぶのに迷ってしまいそう。
うちわの歴史を知ったり、作り方を学んだり……。改めて、暮らしの中にさりげなく存在しているうちわの魅力に触れてみませんか。
名称 | うちわの港ミュージアム |
---|---|
住所 | 香川県丸亀市港町307-15 |
電話 | 0877-24-7055 |
営業時間 | 午前9時30分~午後5時(入館は午後4時30分まで) |
定休日 | 月曜日(祝日の場合は翌日)、年末年始(12月29日~1月3日) |
入場料 | 無料 |
アクセス | 瀬戸中央自動車道・高松自動車道坂出ICから15分、瀬戸中央自動車道坂出北ICから15分、高松自動車道善通寺ICから20分 |
駐車場 | 50台 |
ホームページ | https://marugameuchiwa.jp |
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