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2021年7月13日更新
初開催された3時間耐久レース「もてぎJoy耐チャレンジ」は、さまざまなドラマを生みつつ無事終了した。
我らがTEAM LOTAS SAITAMAは優勝こそ逃したが、記録と記憶に残る素晴らしい奮闘を見せてくれた。
なぜあれだけ頑張れるのか。どうしてそこまで熱くなれるのか。レース後、へとへとになっていた並木重和選手、鈴木泰貴選手、鈴木貴大選手を呼び止めて話を聞いた。
並木選手
「何とか面目は保てたかな」
——まず、レースの総評からお願いします。
並木「みんなで楽しく走れて3位に入れたことは、本当によかった。私自身について言えば、自分が長く乗ってきたVitzで予選1位を獲得でき、決勝ではベストタイムも出せたので、何とか面目は保てたかなと思っています」
鈴木(泰)「今回、僕は遅れてしまって迷惑を掛けましたが、みんなのお陰で3位になることができました。ものすごくホッとしています」
鈴木(貴)「フロントハブのトラブルさえなければ優勝できたかもしれない。そう思うと正直、悔しくて仕方がない。ただ、クラス3位は最低限の目標をクリアできている。それなりに満足しています」
鈴木(泰)選手
「チームで戦う耐久は最高です」
——抽象的な質問ですが、今回のJoy耐チャレンジをはじめとするレースの魅力とは?
鈴木(泰)「短い距離を走るレースの場合はドライバー個人の腕と度胸が一番大事なんですけど、耐久レースはドライバーやメカニックのチームワークのほうが重要だったりします。今回、初めてこういう公式の耐久レースに出てみて、僕はチーム全員で戦うレースの魅力というか喜びをかなり深く実感できました。それだけでも出場した意義がありましたね」
鈴木(貴)「耐久レースってすごく疲れるんですよ。今回、私は一番長い時間を走ったので下着まで汗でビチョビチョになりました。だけど、不思議とそれが気持ちいいんですよね(笑)。普段では味わえない爽快な疲労感と言えばいいかな。とにかく一度やったら、もうやめられません」
並木「私は、どんなレースであってもドキドキする感覚がたまらなく好きですね。レース中はとにかくアドレナリンが出て、集中して勝負が楽しめる。そして走った後は、他では感じることができない充実感でいっぱいになる。もうすぐ70歳なんですけど、レースは若さを保つ秘訣だと思っています(笑)」
鈴木(貴)選手
「レースはクルマ屋の原点でしょう」
——ところで、レース活動はお店にいい影響をもたらしていますか?
鈴木(貴)「私はレース活動をはじめてから、ときどき整備工場でマシンをいじるようになったんですけど、それが整備士たちとの関係にすごくいい影響をもたらしています。みんな『社長は経営だけでなくクルマも大好きとわかってホッとした。働きがいがあります』と言ってくれるようになったんです(笑)。やっぱりレース活動ってクルマ屋の大事な原点なんでしょうね」
鈴木(泰)「レースはクルマの実験場って言うけど、実際にレースの勝ち負けがかかると、いいオイル、いいタイヤの重要性が身をもってわかるようになってくるんですよ。それで僕は、実体験に基づいた説得力をもってお客さまにいい製品をお勧めできるようになった。お客さまもカーライフでそれを実感して、すごく喜んでくださいます」
並木「ウチでは、レース活動がクラブ活動のようになっているので、社の活性化に役立っているし、クルマ好きな若い人たちの積極的な入社志望にもつながっています。ありがたいことに、お客さまにはアクティブで高い整備力があるお店というイメージを持っていただけている実感がありますね」
並木選手&W鈴木選手
「来年もチャレンジしたいよね」
——最後に、今後のチームのレース活動の目標を聞かせてください。
鈴木(泰)「それについては、まず僕から言わせください。僕は、いつかJoy耐チャレンジを制覇したら、次はこのチームで7時間耐久のJoy耐、さらには24時間耐久のS耐出場を目指したいと思っているんですよ……。並木さん、ぜひそういうステップアップを実現させましょうよ」
並木「いやいや、70歳以上になるとそんな長時間の耐久レースはさすがに体力的に無理です(苦笑)。私としては、来年以降もこのJoy耐チャレンジに出続けることをとりあえずの目標にしたい。そして、できればクラス優勝をして、雪辱を果たしたい」
鈴木(貴)「私も並木さんの意見に賛成です。このJoy耐チャレンジは、公式戦ながら3時間という短かさが気楽だし、ナンバー付き車両によるレースということでハードルも低いから、来年からはもっと参加台数が増えてますます盛り上がっていくはず。もしかすると他のロータス店チームや、ロータス店のお客さまのチームと戦うことになるかもしれない。そんな状況で走れれば相当面白いだろうし、優勝できれば喜びもひとしおでしょう。チャレンジし続ける価値はあると思っています」
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