ロータスクラブが運営するクルマとあなたを繋ぐ街「ロータスタウン」

みらいのくるまの「ただいまのところ」情報

2017年の注目ニュース② 自動運転の最高位が「レベル5」になるらしい。

2017年4月5日更新

みらい_ニュース2017_1

このコーナーで昨年(2016年)の6月、「自動運転車は技術の度合いに応じて区分がレベル1からレベル4まである」と書いた。ところが、その半年後となる12月、その区分を決めた内閣官房IT総合戦略室が「いや、やっぱりレベル5まであることにしようかな」といいだした。ええ!? クルマが日進月歩で進化するのはわかるにしても、区分までコロコロ変わるとはけっこうな驚きだ。いったい、どういうことなのか? そして、その新たな区分はどういうものになるのか?

アメリカSAEの6段階の区分を採用

内閣官房IT総合戦略室は、昨年の12月に『自動運転レベルの定義を巡る動きと今後の対応(案)』という資料を公開した。
それには、こんな主旨のことが書かれている。
「2013年に発表された米国運輸省(NHTSA)の定義を踏まえつつ、われわれは2014年にレベル1からレベル4まである自動運転レベルの区分を決めた。ところが、2016年9月にNHTSAがいきなり米自動車技術者協会(SAE)によるレベル0からレベル5までの6段階の区分の定義を採用することを発表した。なので、2017年からわれわれもそれに従うことにしようと思う。国際的整合性の観点から、これはどうしても必要なことである」
やはり、なんだかんだいってもアメリカは世界一の自動車大国である。そして、自動運転車の開発がどこよりも急である。そこがだす方針に従っておいたほうが、今後いろいろと無難であるいう判断らしい。

※参考:内閣官房IT総合戦略室『自動運転レベルの定義を巡る動きと今後の対応(案)』

※参考:内閣官房IT総合戦略室『自動運転レベルの定義を巡る動きと今後の対応(案)』



レベル4はエリア限定の完全自動運転で
レベル5は日本中どこでも完全自動運転

2017年のいつから区分が変わるのか、現段階ではわかっていない。
だが、公開された資料には、以下のような具体的な案が掲載されている。細かいところは変わるかもしれないが、ことし中にだいたいこんな感じの区分が発表されることはまちがいないようだ。自動運転レベルの定義概要

ふむふむ、なるほどという感じだが、4と5がどうちがうのかがちょっとわかりにくい。
そこで、いろいろ調べてみたところ、次のようなことになるらしい。
「従来の自動運転の技術区分では最高位のレベル4が、運転手なしで走る「完全自動運転」を示す区分だった。新たな区分では、レベル4を2段階に分け、空港など専用空間内や地域を限定した完全自動運転(新レベル4)と、地域限定なしの完全自動運転(レベル5)にする。レベル5は25年めど、新レベル4は20年までの市場化を目指す」
なるほど。しかし、レベル4の閉じられたエリア限定の完全自動運転と、レベル5で実現する日本全国どこでも完全自動運転は、似ているようで、彼我の差はずいぶんと大きい気がする。
いずれにせよ、詳細な発表を待ち、そこから時間をかけて新しい区分に慣れていくしかなさそうだ。慣れたころに、また区分が変わらないことを祈りながら。

関連キーワード

  • ロータスカードWeb入会
  • ロータスカードWeb入会
  • 店舗検索
  • 店舗検索
  • 楽ノリレンタカー
  • 楽ノリレンタカー

あわせて読みたい

  • 武蔵精密工業「EVモータースポーツ部」の挑戦(後編)―目指せ表彰台! 理想は小さなパワーでテスラ車に打ち勝つこと

    みらいのくるまの「ただいまのところ」情報

    武蔵精密工業「EVモータースポーツ部」の…

    武蔵精密工業のEVモータースポーツ部がJEVRAのレースに投入している「MuSASHiD-REVシビックEVR」号は1990年代後半につくられたホンダシビッ…

    2023.11.30更新

  • 【ルポ】日本EVクラブ『電気自動車EVスーパーセブンで東北被災地を巡る旅』①・・・「全国にEV給電ネットワークをつくるのが僕の夢」(舘内端)

    みらいのくるまの「ただいまのところ」情報

    【ルポ】日本EVクラブ『電気自動車EVス…

    一般社団法人日本EVクラブ(以下、日本EVクラブ)は、2018年5月17日から31日まで『電気自動車EVスーパーセブンで東北被災地を巡る旅~元気と電気を届け…

    2018.06.26更新

  • 第27回 日本EVフェスティバル レポート② ―小型電気トラックELEMOが「働くEV」を先導しそうな予感!

    みらいのくるまの「ただいまのところ」情報

    第27回 日本EVフェスティバル レポー…

    EV&PHEV試乗会で用意された電動車の中では、真っ赤なアウディe-tronGTquatroがひときわ目を引き、しきりに試乗を誘ってきた。だが、我…

    2021.12.09更新

  • JAPAN MOBILITY SHOW 2023 レポート(5)「まさにユニーク!」。ベンチャー企業の軽バンEVにはプラスαの魅力がいっぱい!

    みらいのくるまの「ただいまのところ」情報

    JAPAN MOBILITY SHOW …

    レポートの最後は、独自のEVを開発・販売しているベンチャー企業のFOMMとHWELECTROの展示の紹介。今回のJAPANMOBILITYSHOWで、彼…

    2023.11.14更新

  • ALL JAPAN EV-GP SERIES 2024 第1戦レポート(後編)―KIMI選手がポールトゥウインで初優勝。遂にモデル3一強時代に終止符を打つ!

    みらいのくるまの「ただいまのところ」情報

    ALL JAPAN EV-GP SERI…

    4.8キロを11周するALLJAPANEV-GPSERIES2024第1戦「全日本もてぎEV55㎞レース大会」の決勝。観衆はグリッド最前列に並ぶ2台の…

    2024.03.26更新

  • 軽EV『FOMM ONE』の可能性(第13回オートモーティブワールドより)- ②エアバッグはないがドライバーを守る工  夫がいっぱい!

    みらいのくるまの「ただいまのところ」情報

    軽EV『FOMM ONE』の可能性(第1…

    社長は一人乗りEVのコムスを開発した技術者FOMMONEの広報担当者へのインタビュー内容の前に、FOMMがどういう企業なのかを見ておこう。先述のとおりF…

    2021.02.12更新

< 前のページへ戻る