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次世代エコカー勉強会〈4時限目〉プラグインハイブリッド車には、EVにプラスαした魅力がある!

2021年3月18日更新

黒板4限目

『次世代エコカー勉強会』は未来のクルマや新しいカーライフを研究するコーナー。4時限目のテーマは「プラグインハイブリッドカー(PHV/PHEV)」。その電気自動車(EV)的な特性と、独自の魅力を明らかにする。

PHEVは限りなく電気自動車に近いのだ

プラグインハイブリッド車には、PHV (Plug-in Hybrid Vehicle) とPHEV (Plug-in Hybrid Electric Vehicle) の二種類の英語表記がある。日本においては基本的にはどちらも同じものとされ、「家庭用電源からコンセントプラグで充電ができるようになったハイブリッド車」という解釈が一般的となっている。クルマ_PHV

しかし、各メーカーのプラグインハイブリッド車をじっくり見わたすと、その解釈は誤りではないにせよ、完璧に正しいとは言えない気がしてくる。PHVは確かに外から充電できるようになったハイブリッド車といった趣が強いわけだが、PHEVはどちらかというと限りなく電気自動車に近い感じがあるからだ。なにしろPHEVのエンジンは、走行のためというよりも、バッテリーの残量が少なくなったときに電気をつくることを主目的として載っている節がある。

もしかすると、PHVとPHEVの二つは似て非なるものと捉えていいのかもしれない。それに、次世代エコカーということを考えれば、モーターを主な動力源として走るPHEVの方がより次世代感が強くある。

ということで、この3時限目は、PHEVに焦点をあてながら次世代エコカーとしてのプラグインハイブリッド車の特徴を見ていくことにしたい。

アウトランダーPHEVは航続距離が長く、外部電源としても使えるぞ

PHEV_1

三菱自動車のアウトランダーPHEVは、PHEVを標榜するプラグインハイブリッド車だ。2012年に世界で初めての4WDプラグインハイブリッドSUVとして発表されて以降、現在のマイナーチェンジ版に至るまで、常に高い人気を博し続けている。

前述したように、このアウトランダーPHEVは限りなく電気自動車に近いプラグインハイブリッド車だ。前後に2つあるモーターとともに搭載されているエンジンは、モーターを回すための発電を主な仕事としており、高速道路でバッテリー残量が少なくなったときや高速で追い越しをするときだけ走行用として働く仕組みになっている。つまり、ほぼ全般的にモーター駆動による「力強い走り」や「静かな室内」が満喫できるクルマとなっているのである。

※出典:三菱自動車工業HP「OUTLANDER PHEV」より

※出典:三菱自動車工業HP「OUTLANDER PHEV」より



※出典:三菱自動車工業HP「OUTLANDER PHEV」より

※出典:三菱自動車工業HP「OUTLANDER PHEV」より



もちろん、補助的とはいえガソリンを使うエンジンが載っているので、「ガソリン代ゼロ」「走行中のCO₂排出ゼロ」とまではいかない。サイフと環境への負荷は多少は増えてしまう。しかし、それはあくまで電気自動車と比較した話。普通のエンジン車と比べれば、高い経済性能と環境性能を発揮する優秀なエコカーであることは間違いなく、補助的なエンジンはそれほど悪者というわけではない。それどころか、この補助的なエンジンには、電気自動車にもないさまざまなメリットを生み出してくれる切れ者的な側面があったりする。とくに以下にあげる二点は大きい。

「航続距離が長くなる」
2時限目で、電気自動車は航続距離が短いと述べたが、PHEVの場合、それはまったく当てはまらない。エンジンを動かすガソリンがある限りモーターを回すための電気が0(ゼロ)になることはないからだ。アウトランダーPHEVは、車体が大きい四駆のSUVであるにもかかわらず、燃費のいいガソリン車と同等の距離を走り続けられるほどのポテンシャルを誇っている。

「クルマを外部電源として使うことができる」
アウトランダーPHEVのAC100Vコンセントからは最大出力1500Wの電力が取り出せる。しかも満充電されたバッテリーとガソリン満タン状態でのエンジン発電を組み合わせれば最大10日分もの一般家庭電力量がまかなえる。実は電気自動車からも電力を取り出すことができるのだが、発電するエンジンがないため、その電力量は自ずと限られてしまう。その違いは大きい。だからPHEVの場合、アウトドアでのキャンプシーンなどで炊飯器や電気ケトルなどのさまざまな家電製品を余裕をもって使うことができる。また、停電や災害が起きた非常時に家庭用電源として安心して使うこともできる。次世代のクルマに相応しい画期的な能力といえる。

すなわち、アウトランダーPHEVに代表されるプラグインハイブリッド車は、モーター駆動による優秀な走行性能・エコ性能を発揮したうえに、安心して遠出ができ、これまでにない新しいカーライフが満喫できるクルマということだ。まだまだ「高い価格」や「整備途中の充電インフラ」といった問題点もあるにはあるが、電気自動車と比べると、より身近な次世代エコカーとなっているのである。

さてさて、今度のクルマはエンジン車(ガソリン車/ディーゼル車)にするか、ハイブリッド車にするか、プラグインハイブリッド車(PHV/PHEV)にするか、それとも電気自動車にするか……。実用性の高い次世代エコカーが出てきたことで、選択の幅はどんどん広がってきている。クルマ選びにおいて、これだけワクワクできる状況は久しくなかった。そういう意味ではかなりの僥倖だ。日ごろのクルマの使い方と自分なりのクルマ観を加味しつつ、どうか存分に楽しみながら検討に入ってほしい。繰り返しになるが、検討の健闘を祈る。

東京モーターショー2015に出品されたアウトランダー PHEV。実用的な次世代エコカーの急先鋒だ

東京モーターショー2015に出品されたアウトランダー PHEV。実用的な次世代エコカーの急先鋒だ



※参考文献:『街を駆けるEV・PHV』(2014年 日刊自動車新聞社刊)/三菱自動車工業株式会社『OUTLANDER PHEV』カタログ

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