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日本EVクラブ『SDGs Urban Electric Four-Wheeled Ice Sports』プレゼンテーションイベント ルポ② 氷上のドリフトに氷の粒が舞い、スケートリンクに笑顔があふれた!

2019年8月6日更新



多士済々の
ドライバーが走行

『SDGs Urban Electric Four-Wheeled Ice Sports』プレゼンテーションイベントの氷上走行は、午後3時過ぎに始まった。担当したドライバーは4名。

日本のグランプリレースの世界で活躍した伝説的レーシングドライバーにしてモータージャーナリストの津々見友彦さん、ドリフト名人であり日本カーオブザイヤー選考委員でもあるモータージャーナリストの斎藤聡さん、7月に創刊200号となったCar&Motorcycle Magazine『ahead』の編集長で海外ラリー経験も豊富な若林葉子さん、カート初体験ながら津々見友彦さんのDNAを受け継ぐ小学校5年生の津々見真一くんといった多士済々の面々が揃った。



使用した電気レーシングカート=ERK(Electric Racing Kart)は2種類。

津々見友彦さんと斎藤聡さんが乗ったのは、1.62kWh/48Vの鉛電池でブラシ付きDCモーター1個(最高出力4.8kW)を回す大人用ERK。若林さんが乗ったのは1.5kWh/30Vのリチウムイオン電池でブラシ付きDCモーター2個(最高出力計2kW)を回すジュニア用ERK。津々見真一くんは、ジュニア用ERKと同じ仕様でホイールベースが短いキッズ用ERKに乗った。
どれも氷上を走るためにスパイクを打ち付けた特性スタッドレスタイヤを履いていた。



キッズ用ERK・ジュニア用ERKは全面にスパイクを打ったタイヤを使用。大人用ERKは外側の左右一列にスパイクを打ったタイヤを使用。



ユルユルと思いきや
「マシン操作の妙」あり

スケートリンクには、数本のパイロンが設置され、コース設定されていた。ドライバーはそのコースをオーバルに周回し、一定のパイロンについてぐるっと1回転したりした。ドライバーによっては1回転がなくなったり、2回転になったりしたが、今回は競技ではなくプレゼンテーションなので細かいことはこだわらなくてもいいだろう。

さて、それでは走りの印象はどうだったのか?

実は最初、観客席から観た印象は、どの走行もそれほど迫力あるものとは感じなかった。「なんだかユルユルと走っている」……そんな感じだ。
今回が初のプレゼンテーション走行ということで、「スピードを抑えたプログラミングを施している」という説明も事前にあったので、観客席では「そういうことなのかな」という空気が漂っていた。

しかし、プレゼンテーション走行を見ているうちに、何か別の感覚が少しずつ広がってきた。
ヒントは、「笑顔」だった。そのとき、室内スケートリンクでこのプレゼンテーションに参加した多くの人の顔に笑顔があった。
それは、プレゼンテーションしているERKの挙動がユーモラスだったからなのか?それも少しはあるかもしれない。でも、それ以上に、「マシン操作の妙」とでもいうべき要素を、ドライバーはもちろん観客席の人たちも感じ、うまいマシンコントロールには思わず「いいね!」と笑顔になったということではなかったかと思う。



つまり、「楽しい競技」となる片鱗が確かに見られたのだ。想像以上によくリアが滑り、ほどよくドリフトが成立し、遅いながらもスポーツ走行がちゃんと成り立っていた。
以下は、ドリフト名人の斎藤さんのプレゼンテーション走行の映像である。まさに華麗なるERK版フィギュアスケートもしくは氷上ジムカーナへと発展する可能性が感じられはしないだろうか。



その他、プレゼンテーション走行では、電動スケートボード(商品名『enSkate』)の滑走も披露された。アメリカ製で、後輪片側の内側に付けられたモーターで駆動する。電池はリチウムイオンバッテリー。アクセルはBluetoothで無線コントロールする(写真の右手に持っている)。最高速度15km/h、航続距離12kmとのこと。

これも都市型電気四輪氷上スポーツの仲間になるのかどうかはわからない。きっと、「可能性を探っている」ということなのだろう。



重力離脱の感覚は、
かなりの気持ち良さ

プレゼンテーション走行が終わった後、取材にきていたメディア向けの試乗会が実施された。
もちろん、われわれロータスタウン編集部のスタッフの一人も試乗をさせてもらった。そして、彼のインプレッションを聞くに及んで、この都市型電気四輪氷上スポーツの奥深い魅力を知ったのであった。



◆体感速度はかなりのもの
「氷の上を4輪で走るというのは生まれて初めてのことで、先に行われたデモ走行から何となくイメージを描いてはいましたが、実際にどうなるか少し不安でした。
走り出してまず驚いたのは、発進のスムーズさと速さです。観客席からは遅く感じられたERKが、実際に乗ってみると、まったく違う印象でした。最初はあまりのスピード感に慌てたくらいです。どうしてそう感じるかというと、ERKは氷面スレスレの座位になっているために、体感速度が速く感じられるんだと思います」

◆アクセルの強弱だけで曲がる
「面白かったのは、やはりコーナリングです。ハンドルをあまり切らなくても、ちょっとしたアクセルの強弱だけでスッとテールが流れて曲がることができ、そのままドリフトまがいなことまでできてしまうんです。氷の上でお尻が流れ、フワーッとなる重力離脱の感覚は、かなり気持ち良いですよ!
アスファルトの上では、こうは行きません。けっこう気合いを入れないとドリフトはできません。それが、氷の上のERKだとカンタンに体験できてしまうんです」

◆タンデム走行できるERKがあったらいい
「個人的な希望を言えば、ぜひ小さな子どもと一緒にタンデム走行できる仕様のERKがあったらいい、と思いました。親子でタンデムERKに乗れば、幼い子どもたちも大喜びするはずです。それがきっと将来的にクルマ離れの現象を食い止めることになるだろうし、生まれつきのEVファンを増やすことにもなると思います」

『SDGs Urban Electric Four-Wheeled Ice Sports』プレゼンテーションイベントは、正味、約1時間半で幕となった。後半になるにつれ、屋内スケートリンクに広がる笑顔も歓声も増していた。まったく新しいモータースポーツの原石は、われわれにこれまでにはなかった新しい体験を届け、麗しい夢を見させてくれたのであった。

① 電気レーシングカートによる氷上スポーツがいずれはオリパラ競技に!?

② 氷上のドリフトに氷の粒が舞い、笑顔がリンクにあふれた!

③ 老若男女が楽しめるピースフルなモータースポーツの今後に期待大!

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