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クルマのトラブル「もしも」マニュアル
2019年3月26日更新
保険空白状況もあり得る
たとえば、上司が保険に年齢条件(たとえば26歳以上補償)を付けるか、本人と家族だけに限定した運転者限定特約を付けていたとします。そして、24歳のKくんは免許を保有してはいるものの、クルマをもたず、保険に入っていなかったとします。
それで、もしKくんが上司のクルマを運転して事故を起こしたとしたら、いったいどうなっていたでしょうか?
もう、いうまでもありませんね。まったく保険が使えないという非常に恐ろしい状況が生まれていたことでしょう。
軽い接触事故程度であれば、それでもなんとかなるかもしれません。ですが、これが人身事故を含む大きな事故にでもなっていたとしたら、もう、手の施しようがありません。保険からは一切補償がおりず、関わったすべての人にとっての悲劇に繋がってしまいます。
お互いの保険確認は絶対必要
こうならないためには、事前の保険に関するコミュニケーションが不可欠。
ということで以下、クルマを借りる人、クルマを貸す人ごとに、やっておくべき理想のコミュニケーションおよびアクションを並べておきます。
〈他人のクルマを借りて運転する人〉
◎自分が保険に入っている場合、万が一の事故のときは自分の保険を使う旨を伝える。
◎自分が無保険である場合、事故のときは貸してくれる人の保険を使わざるを得ない旨を伝え、そのうえで運転の可否を問う。可であったとしても、貸してくれる人の保険が年齢条件や運転者限定特約が付いているかどうかを確認し、自分に適用されない内容とわかれば、絶対に借りないこととする。
〈他人にクルマを貸す人〉
◎相手が保険に入っているかどうかを確認し、保険に入っているとわかった場合は、万が一の事故のときは相手の保険を使うことを約束させる。
◎相手が保険に入っていないとわかった場合は、万が一の事故のときには自分の保険を使う可能性が大きくなるので、それを前提として貸すか貸さないかを決める。もし貸すと決めたとしても、自分の保険が年齢条件や運転者限定特約を付けていて、相手がその内容に適用しないとわかれば、絶対に貸さないこととする。
えー、今回のお話は以上です。みなさん、けっこう気軽にクルマの貸借をしているかもしれませんが、万が一の事故が起きてしまうと、事と次第ではかなり厄介なこととなってしまうという内容でした。おわかりいただけましたか?
くどいようですが、繰り返します。クルマの貸借がある際は、上記したようにお互いの保険加入状況を確認するコミュニケーションをしっかりと行うようにしましょう!
他人のクルマで事故したときは、だれの保険を使うべき?〈前編〉
他人のクルマで事故したときは、だれの保険を使うべき?〈後編〉
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