ロータスクラブが運営するクルマとあなたを繋ぐ街「ロータスタウン」

みらいのくるまの「ただいまのところ」情報

第4回 SDGs 氷上電気カート競技会「ERK on ICE」レポート ― レースとして進化し、インドア・モータースポーツの魅力が開花!

2023年9月29日更新

ERK on ICE 2023_1-1

日本EVクラブが開催する氷上電気カート競技会「ERK on ICE」が、9月23日(土・祝)、新横浜スケートセンターで開催された。今年で第4回となるこの競技会は、ERK(Electric Racing Kart=電気カート)を氷の上で走らせるという、世界に例を見ない新しいインドア・モータースポーツである。CO2を排出せず、騒音とも無縁なERKを競技車両とすることで、まさにSDGsを冠するにふさわしい競技会になっている。

実施される競技は、「ビギナークラス」全10レース(参加者20名)、「エキスパートクラス」全10レース(参加者20名)、「マスタークラス」予選・準決勝・決勝(参加者8チーム16名)となっており、各クラスの参加者は事前にオンラインで公募された。

ERK on ICE 2023_1-2

第4回 SDGs 氷上電気カート競技会「ERK on ICE」参加者の皆さん



2020年10月3日に第1回の競技会が開催されて以降、毎回レースのルールや運営手法に手が入れられ進化してきたのだが、今回はかなり大きな変更がほどこされ、スケートセンターで実際に見るまではレースのイメージがつかめなかった。

しかし、始まってみると、「ビギナークラス」「エキスパートクラス」「マスタークラス」とも非常に引き締まった競技に仕立て上げられており、事前に日本EVクラブが発信したニュースリリースに「エキサイティングで魅力的」と書かれていたことに納得がいった。

第4回にして「ERK on ICE」は、インドア・モータースポーツとして完全に開花したのである。

スポーツやレースは形が整い、内容が深くなることによって、参加する選手の技術と意識がレベルアップし、また競技を行う喜びも大きくなる。今年の「ERK on ICE」は、そうした意味においても充実した競技会となっていた。

ERK on ICE 2023_1-3

今回、ロータスタウンでは、事前から「ERK on ICE」の魅力を伝えるためには動画が適していると考え、ビデオカメラをメインにした取材を行った。

以下に、「ビギナークラス」「エキスパートクラス」「マスタークラス」それぞれの競技内容を紹介する動画を掲載するので、ぜひ視聴してこの新しいインドア・モータースポーツの魅力にふれていただきたい。

●ビギナークラス
・カートの運転未経験者、もしくはカートの運転に自信がない人のクラス。
・スケートリンクの1周約100mのオーバルコースを2台のERKが2周して勝敗を決定するレース。



●エキスパートクラス
・公式カートレースの出場経験者や各種モータースポーツ競技出場経験者のクラス。
・2周(2周目に2ヵ所の360度回転を設定)のレースを行った後 車両を交換して再度2周のレースを行い(計2走)、トータルで勝敗を決定するレース。
※勝敗が1勝1敗の場合は、計2走の停止距離を合計し、より短い距離で停止した競技者を勝者とする。



●マスタークラス
・各種モータースポーツ競技に出場経験がある、または相応の運転技量を持つ人たちのクラス。
・2名でチームを構成し、合計8チームが参加。8チーム対抗の勝ち抜き戦とし、優勝と準優勝を決める。
・基本のレース形態は、2ヵ所の360度回転を設定した1周走行のレースを、両チームの選手が1対1で2回(第一競技者のレースと第二競技者のレース)行い勝敗を決定する。
※勝敗が1勝1敗の場合は、計2走の停止距離を合計し、より短い距離で停止した競技者を勝者とする。



今回、日本EVクラブの舘内 端 代表は欠席のため、開会式の挨拶は、氏から届けられた文書を司会の秋元郁美さんが読み上げる形で行われた。その一部をここに掲載したい。

〈……ゼロ・エミッションカーがつまらないかというと、そうではありません。街中ではスイスイと機敏に走りますし、高速道路での静けさはクルマに乗っていることを忘れさせてくれます。
そして今までのエンジンのレーシングカートでは出来なかった室内で、しかも氷上で、実に楽しく走れるのです。
ゼロ・エミッションカーは楽しい。だからきっと普及します。「ERK on ICE」が、その道先案内人になれれば良いと思います。……〉


「ERK on ICE」は、来年も新横浜スケートセンターで開催されるだろう。しかし、それだけでなく、日本EVクラブでは日本各地のスケート場で「ERK on ICE」が開催されるよう、その推進を図っていくという。

「ERK on ICE」地方大会を勝ち上がった選手が、「ERK on ICE」全国大会に集結する……そんな日が早くやってくることを望んでやまない。

ERK on ICE 2023_1-4

  • ロータスカードWeb入会
  • ロータスカードWeb入会
  • 店舗検索
  • 店舗検索
  • 楽ノリレンタカー
  • 楽ノリレンタカー

あわせて読みたい

  • 軽EV『FOMM ONE』の可能性(第13回オートモーティブワールドより)- ②エアバッグはないがドライバーを守る工  夫がいっぱい!

    みらいのくるまの「ただいまのところ」情報

    軽EV『FOMM ONE』の可能性(第1…

    社長は一人乗りEVのコムスを開発した技術者FOMMONEの広報担当者へのインタビュー内容の前に、FOMMがどういう企業なのかを見ておこう。先述のとおりF…

    2021.02.12更新

  • 『第11回オートモーティブワールド』ルポ(後編)「日中それぞれのやり方で次世代自動車をつくりましょう」

    みらいのくるまの「ただいまのところ」情報

    『第11回オートモーティブワールド』ルポ…

    カッコいい車両を展示していた日本の二企業に取材!前編と中編では、『オートモーティブワールド』に出展している中国企業のブースの人たちから聞いた「中国のEVの数…

    2019.02.12更新

  • 第29回 日本EVフェスティバル レポート②―再エネ発電が増えたら、V2Xで昼間の余剰電力を有効活用しよう!

    みらいのくるまの「ただいまのところ」情報

    第29回 日本EVフェスティバル レポー…

    EVには、どんな電気を、どう充電すべきなのか――。今回の「EVシンポジウム」では、全体を通してこうした話題が非常に多く出た。社会的な視点でEVを見つめ直す…

    2023.12.14更新

  • 日本EVクラブ主催『第24回 日本EVフェスティバル』ルポ① アクセル全開で楽しみながらCO₂の削減を!

    みらいのくるまの「ただいまのところ」情報

    日本EVクラブ主催『第24回 日本EVフ…

    天高くEV駆ける秋。よく晴れた11月3日土曜日、一般社団法人日本EVクラブが主催する『日本EVフェスティバル』が筑波サーキット・コース1000で開催された。…

    2018.11.22更新

  • 『人とくるまのテクノロジー展2019 横浜』ルポ① 三菱車とスズキ車に縁が深いバッテリーSCiBの長寿命性のワケ  を知る!

    みらいのくるまの「ただいまのところ」情報

    『人とくるまのテクノロジー展2019 横…

    『人とくるまのテクノロジー展2019横浜』(公益社団法人自動車技術会主催)が、5月22~24日にパシフィコ横浜で開催された。この展示会は、1992年にエンジ…

    2019.06.25更新

  • ALL JAPAN EV-GP SERIES 2023 第2戦 レポート(2)―完全ウェットの決勝。“運に恵まれたドライバー”がぶっちぎりで優勝!

    みらいのくるまの「ただいまのところ」情報

    ALL JAPAN EV-GP SERI…

    正午ごろに強く降った雨は、午後3時にはやや小降りとなったが降り続いていた。2023ALLJAPANEV-GPSERIES第2戦「全日本富士EV55…

    2023.06.08更新

< 前のページへ戻る