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みらいのくるまの「ただいまのところ」情報
2021年3月18日更新
『次世代エコカー勉強会』は未来のクルマや新しいカーライフを研究するコーナー。3時限目は2時限目に引き続いて「電気自動車(EV)」がテーマ。その具体的なメリットとデメリットを見ていくことにする。
エンジン車にはない感動的な使い勝手と走りがあるぞ
最新のi-MiEVのカタログ(2015年10月現在)を見ると、5つのメリットが掲げられている。①「ガソリン代ゼロ」、②「走行中のCO₂排出ゼロ」、③「自宅で充電」、④「静かな室内」、⑤「力強い走り」。こう並べると、かなりすごいクルマという印象だ。でも、実際どうなのか。以下、それぞれについて少し深掘りしてみる。
①「ガソリン代ゼロ」
電気をバッテリーにため、それでモーターを回して走るのだから、当然ガソリンはまったくいらない。充電するための電気代は多少かかるものの、ガソリン代と比べるとかなり安いので、非常に経済的なクルマということができる(走行中、減速すると回生ブレーキ機能によって自ら充電も行う)。しかも、エンジンであれば、エンジンオイルや点火プラグなどの定期的に交換しなければならない動力部の消耗品が多々あるわけだが、その類もほとんどない。サイフにやさしいことはまちがいない。
②「走行中のCO₂排出ゼロ」
エンジンのようにガソリンを燃やさないから、必然的にCO₂の排出量は0となる(ただし発電所で電気をつくる際などに発生するCO₂は計算に入っていない)。つまり、環境にすこぶるいいクルマということなのだ。
③「自宅で充電」
エンジン車のようにガソリンスタンドまで給油にいく手間がなく、自宅にいながらエネルギー補給(充電)ができる。その便利さは、ある意味、カーライフスタイルに革命をもたらすものといえる。ただし、街中にある急速充電器での充電であれば数十分(i-MiEVのMグレードは約15分で80%充電、Xグレードは約30分で80%充電)で済むところ、家での普通充電だと数時間(Mグレードは約4.5時間、Xグレードは約7時間)もかかるわけで、それなりに時間的ストレスをともなう。だから、この「自宅で充電」のメリットを充分に実感するためには、例えば寝ている夜の間の充電を習慣づけることが不可欠となる。
④「静かな室内」
エンジン車と比べるととにかく静粛性が際立つ。エンジンはシリンダー内でガソリンを爆発させ、ピストンを上下運動させる。その音と振動は技術の進歩とともにかなり少なくなってきてはいるものの、ある程度のボリュームは必ず車室内に侵入してくる。対してモーターはなにも爆発させないうえに、ローターが回転運動をしているだけだから、音も振動も極めて少なくなる。加えて、電気自動車には複雑な変速機がないから変速ショックもない。だから静かで快適。音楽や会話が存分に楽しめる空間が自ずとできあがる。
⑤「力強い走り」
モーターは発進直後から最大トルクを発揮し、アクセルにダイレクトに反応して力強い加速を実現する。これはもう実際に乗って体感するしかないわけだが、とにかく革新的な走りが楽しめるクルマということだ。発売当初から多くの自動車評論家が「(電気自動車は)エンジン車にはない感動的な走りが味わえる」「(i-MiEVは)軽自動車とは思えない走りをする」と絶賛しているのはその証といえるだろう。
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