ロータスクラブが運営するクルマとあなたを繋ぐ街「ロータスタウン」
タウン・ギャラリー<今月のアーティスト>
2016年3月4日更新
「タウン・ギャラリー」では、キュレーターの独自の視点で選んだアートを連載で展示しています。時代に寄り添ったり、寄り添わなかったり、気ままな展開をお楽しみください。
さて、1970年代から80年代にかけて、小森誠さんのイラストレーションは、『ポパイ』をはじめ一時代を画した多くの雑誌の表紙を飾り、特集グラビアを飾りました。彼の描く「男たち」の顔はまさに時代の風をまとっていました。
そして、その男たちが乗るクルマはみんな、クルマ好きのハートを打つ渋い名車でした。決して新車ではなく、愛着をもって使い込まれた旧車。当時からすでに「なつかしい」クルマたちでした。
男とクルマが友人のような関係でいられた幸せな時代。その空気感を、小森誠さんのイラストレーションでお楽しみください。その2回目。
(キュレーター:佐藤二式)
展示紹介
フォルクスワーゲン・タイプ1
モーリス・ミニ クーパーS
先代ミニは、小さいながらラリーでも活躍した。850cc のエンジンを1275ccまでボアアップして、軽量の車体とハンドリング性能で、すごく速かった。1965年のモンテカルロ・ラリーで優勝した。
スカイライン GT-R
お、ハコスカじゃないか! と、往年のマニアなら懐かしく思い出すかも。レースでは伝説的に速かった。ハコスカからケンメリへ。広告コピーもよかったなあ「愛のスカイライン」。そのコピーどおり、若者に愛された。
フォルクスワーゲン・タイプ1
ふたたびカブトムシ。この人は純正風に乗っている。けど、実はそうとうにお金のかかってそうな1台。ヘッドライトの「つけまつげ」がカワイイ。ホイールキャップもカワイイ。こんないかついオジサンのくせに。
三菱ギャラン
おや、小森さんには珍しい国産車。三菱ギャランですね。これは8代目(1996~2005年)の前期型。直噴GDIという優れたエンジンを積んだ、完成度の高い1台だった。
フォルクスワーゲン・タイプ1
太いリア・タイヤを「ハの字」にセッテイング。よく見ると、エンジンルームからエキゾーストマニホールドがはみ出ている。かつてはカブトムシも、その軽量と耐久性でレースに強く、1953年、54年、62年と3度もサファリ・ラリーに勝っている。
フォルクスワーゲン・タイプ1
これはまたキレイ。オシャレなブレザーを羽織って、どこ行こうっての? ルーフに純正らしきボックス。白の車体がまぶしい。リア・ウインドウの小ささがまたニクイ。いやはやマイッタ、の1台。
プジョー 405
「淑女」と呼びたくなるスタイリング。デザインはピニンファリーナ。プジョーに限らず、大胆ガンダム・デザイン一色の昨今から見ると、なんと抑制の利いたデザインであること。そして、なんと上品なこと。
【作者プロフィール】
小森 誠(こもり まこと)
1948年、京都府生まれ。子供のころから、紙と鉛筆を持たせると自動車を描いていた。大阪デザイナー学院卒業後、イラストレーターを目指し、大阪の広告事務所で一年ほど勤める。1975年、東京に場所を移しフリーとなる。『ポパイ』『ターザン』『カーアンドドライバー』『カーマガジン』など多くの雑誌で活躍。最近では「ダットさん」「はたらくくるま/みちをつくる」(ともに教育画劇刊)や「バルンくん」(0.1.2.えほん刊)といった絵本にも力を注いでいる。
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