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「東京モーターショー2017」ルポ(1) EV未発売メーカーも電動化に本腰!

2017年11月14日更新

Fビッグサイトweb

第45回東京モーターショーが2017年10月27日~11月5日に東京ビッグサイトで開催された。「BEYOND THE MOTOR」というスローガンのもと、クルマとりわけEVのこの先の在り方を示すコンセプトカーが数多く展示されていた。ルポ第一弾では、まだ本格的なEVの発売に踏み切っていない国内主要メーカーのEVコンセプトカーがどのようなものだったかについて紹介したい。

EVのその先に
なにがある?

「BEYOND THE MOTOR」は、「クルマのその先」と訳すべきだろうが、「モーター車=EVのその先」と訳してもいいのかもしれない。今回、国内外の主要メーカーの多くが今後のEVの在り方を示すコンセプトカーを展示していたことからも、それは大きくはずれていないだろう。

Tコンセプト1web

では、EVのその先には、いったいなにがあるのか?
すぐに思いつくのは、バッテリーの進化によって航続距離を伸長させたEVと、AI(人工知能)をはじめとした最新技術の活用によるコネクテッド性能や自動運転機能を付加させたEVが出現するということだ。これらは、巷間注目されているEV開発のトレンドとなっているので、「EVのその先」のものとなるのは、ほぼまちがいないところだ。

実際、会場を回ってみたところ、ほとんどのEVコンセプトカーがそうした方向を向いていることを明確に示していた。そして今後、その方向で進化を遂げるEVは、もっと実用的になり、もっと快適かつ安全になるというアピールが声高にされていた。まさに予想どおりであった。

ただ、それですべてというわけでもなかった。われわれ取材班は会場で上記以外の「EVのその先」も感じとった。それはなにかといえば、EVの個性化という方向性。今後、用途別のタイプ設定はもちろん、それぞれのEVの個性が明確になっていくことがはっきりと予感された。機能やスタイリングはもちろん、たとえばユーザーの多様な嗜好に応える乗り味とかも追求されていく可能性さえ大いにあり得るだろうと思えたのである。

以下、そこらへんを踏まえつつ、EV未発売の主要メーカーであるトヨタとホンダのEVコンセプトカーの概要について見ていきたい。

トヨタのEVは
全固体電池で走る!?

トヨタのブースのメインステージには、「CONCEPT-愛i」という名の、2台のEVコンセプトカーが展示されていた。
どちらも、AIやコネクティッド技術でドライバーの感情や嗜好を読み取りながら安全かつ快適な運転を支援するという進化型EVで、ちゃんと「EVのその先」感を醸しだしていた(トヨタは「未来の“愛車”」という表現をしている)。
しかも、2台のうちのひとつであるCONCEPT-愛i RIDEは、車いすユーザーでも容易に利用できる仕様が想定されおり、EVの多様性、個性化の方向性も、しっかりと押さえられている印象があった。

では、このCONCEPT-愛iの実現の可能性はどうなのだろうか?
奇抜なデザインを見る限り、まだまだコンセプトカーの領域をでない感じが強くした。だが、姿形に惑わされてはいけない。じつは現在トヨタは、リチウムイオン電池の2倍以上の能力を有する全固体電池を2020年代前半に完成させるべく鋭意開発を進めているという。つまり、EVの根本部品ともいえるバッテリーを一から開発し直すほどに、EV開発に本気になっているのである。CONCEPT-愛iがこのデザインのままに全固体電池を載せて街を走るのかどうかはともかくとして、これに類したEVがそう遠くない日に販売されるのは、ほぼまちがいないことといえるだろう。

CONCEPT-愛i

CONCEPT-愛i



CONCEPT-愛i RIDE

CONCEPT-愛i RIDE



小型EVの販売をめざす
ホンダのリアルな展示

ホンダもまだ本格的なEVを発売していない国内メーカーのひとつだ。だが、今回のモーターショーには3台のEVコンセプトカーを出展。ステージ上のEVコンセプトカーのは、多少おもちゃっぽい感じはあるものの、いつ街を走りだしてもおかしくないような佇まいを見せていた。

それもそのはず。あと3年となる2020年には、ホンダは小型EVを国内で発売する予定らしい。そして、2030年までには世界で販売するクルマの3分の2を電動車両とする計画だという。今回展示されたEVコンセプトカーのリアルさは、そういう差し迫ったタイムスケジュールからきているということができそうだ。

その先兵となるのは、新開発のEV専用プラットフォームを採用し、量産を意識したUrban EV Conceptであろう。そして、Sports EV Conceptは次世代のスポーツカー、NeuVは自動運転技術とAIを組み合わせたロボットのような新感覚のEVである。

なお、どの展示車もAI技術でより快適で安全なクルマになることをめざしているのだが、それよりも気になったのは、Urban EV Conceptが街乗り仕様、Sports EV Conceptがスポーツ走行仕様、そしてNeuVはロボット感覚のコミューターと、それぞれ用途と個性を際立たせていたことだ。具体的な乗り味がどうなるのかはわからないものの、エンジン車と同様にユーザーの使用目的と嗜好に沿ってつくり分けていく意志があることがはっきりと認識できた。

Urban EV Concept

Urban EV Concept



Sports EV Concept

Sports EV Concept



NeuV

NeuV



そう、EVが普通に走りはじめているいまの時代においては、EV未発売のメーカーであっても、いきなり個性化という領域を意識しながらEVの開発を進めなければならないということだ。
これは、ある意味でとても大変なことだ。だが、ぜひともがんばってもらいたい。なぜなら、そこから、われわれユーザーがEVをより選びやすくなる喜ばしい状況が生まれてくるのだから。

(文:みらいのくるま取材班)

(1)EV未発売メーカーも電動化に本腰!
(2)リアルさ満点のEVコンセプトカーたち!
(3)三菱は小型車からSUVまでEV化をめざす!
(4)スズキは現実路線のなかでEV開発を進める!
(5)新エコタイヤはEVのよさを加速させる!

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