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2016後半の注目ニュース② 2030年までにドイツでエンジン搭載車の販売がなくなる?

2017年4月5日更新

みらい_ニュース

あとわずか15年足らずという衝撃

次世代エコカーの登場と普及がはじまって以降、「いつかエンジンを搭載したクルマはなくなるだろう」という予測がたびたび語られるようになった。ただ、いつなくなるかまでは明確に言及されてはこなかった。
そんな曖昧な未来予測を聞いているこちら側も、「うん、たぶんそうなるね。でも、そのときは、もう自分はこの世にいないような気がするな」などと漠然と数十年先を思い浮かべ、のんびり人ごとのように馬耳東風していたところがあった。
ところが、ところがである。
この秋、突然「ドイツが内燃エンジン搭載車を2030年までに販売禁止にするかもしれない」という主旨のニュースがネット上で流れ、多くの自動車ユーザー、そして自動車関係者が騒然となった。そして「もしそれが本当なら、あと15年もないよ、2030年まで!」と急に浮き足だちはじめた。もう、人ごとではなくなるかもしれない、と。

すでにはじまっている電気自動車シフト

それにしても、これは、ほんとうなのか?
関連ニュースは何本もでている。そのなかでも信頼度の高そうな1本の記事の概略を紹介しよう。

ドイツの有力週刊誌「デア・シュピーゲル(DerSpiege)」が報じたところによると、ドイツ連邦参議院(Bundesrat)が、2030年以降にガソリンやディーゼル機関など内燃機関を使用した自動車を禁止する決議を採択した。
同じくこのニュースについて報道した米フォーブス誌によれば、決議採択はただちに法的効果を有するわけではないが、ドイツの規定がEU全体の規定になる場合が多いため、今回の採択が今後、欧州の環境対策の大きなターニングポイントになる可能性が高いという。(中略)連邦参議院議員のオリバー・クリッシャー氏(緑の党)は、デア・シュピーゲルに、「パリ協定を重大に受け止めれば、2030年には路上から内燃機関を搭載した自動車はなくなるだろう」とコメントしている。(中略)
ドイツ連邦の交通大臣アレクサンダー・ドブリント氏(CSU:キリスト教社会同盟=バイエルン州の地方政党)は、今回の採択を「まったく非現実的」と切り捨てている。(中略)
エネルギー・経済副大臣のライナー・バーケ氏(SPD)は6月、「2030年までにこの国で購入できるクルマは全てゼロ・エミッション・ビークルにしなければならない」、と同国の日刊紙「ターゲス・シュピーゲル」主催の環境フォーラムで発言したと伝えられていた。(中略)
2015年の独フォルクスワーゲン(VW)によるディーゼル車の排ガス試験不正問題の影響を受けて、ドイツの自動車メーカーは急速に電気自動車へのシフトを進めている。9月26日から開催されたパリ国際自動車ショーで、VWは1回の充電で最長600kmを走れるコンセプト車を発表。2025年までにグループの年間販売台数における電気自動車(EV)比率を現状の1%から最大25%に引き上げる計画を披露した。(中略)
今回の連邦参議院の決議により、これらドイツ自動車メーカーが「電気自動車シフト」を一層加速させる可能性は十分ありそうだ。
(nikkeiBPnet 早出し!「ニュースの論点」2016年10月13日)

現地でも肯定否定の二つがあるようだが、2030年云々は、どうも眉唾のウワサというわけではなさそうだ。
そもそもドイツという国は、やけに律儀で真面目なところがあり、理想的な社会正義に率先して取り組むところがある。最近では、脱原発があり、難民受け入れがあった。だから、国内に優秀なエンジン搭載車をつくりつづけているメーカーがたくさんあったとしても、エコという社会正義のほうを優先する可能性は十分に考えられる。記事中にあるように、メーカー側が既に電気自動車へのシフトをはじめるなど、現実的な背景が無理なく整いつつあることも、その真実味を増している。
ということで暫定的ではあるが結論。2030年ピッタリにそうなるかどうかは別として、そう遠くない先にドイツで内燃エンジン搭載車の販売がなくなるという気配は濃厚といわざるを得ない。

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フォルクスワーゲンの電気自動車e-up!(東京モーターショー2015)



日本はどうなるのだろうか?

しかし、もしこれが本決まりとなったら、同じくクルマ大国の日本はどうするのだろうか?
いま、しきりに国そして各メーカーが次世代エコカーへの移行を速めているが、ドイツと歩調をあわせて、あとわずか十数年で完全移行するなんてことはあるのだろうか?
もし、そうなった場合、ユーザーが一番気になるのは、あと1台か2台乗り替えれば、最後のエンジン搭載車になるかもしれないということだろう。「そんなこと、想像もしていなかった」という声が聞こえてきそうだ。環境的にいいことなのはまちがいないので喜ぶべきことなのだろうけれど、どういえばいいのか、そこには妙な焦燥感と、なんともいえない郷愁のような寂しさがつきまとう。いずれにしても、この話の顛末を伝える信憑性の高いニュースを待ちたい。

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