ロータスクラブが運営するクルマとあなたを繋ぐ街「ロータスタウン」

四国(徳島、香川、愛媛、高知)

歴代高松藩主が磨き上げた「お庭の国宝」。一歩一景の美しい景観を堪能できる特別名勝『栗林公園(りつりんこうえん)』

2018年5月15日更新

香川県高松市にある『栗林公園(りつりんこうえん)』は、国の特別名勝に指定されている文化財庭園の中で、最大の広さを持つ庭園です。平庭部だけでも、東京ドーム3.5個分にあたる約16.2ヘクタール。さらに、背景となる紫雲山(しうんざん)を含めた面積は、東京ドーム16個分の約75ヘクタールにもなります。

栗林公園4
広さだけが自慢ではありません。6つの池と13の築山を巧みに配した庭全体の設計の妙、約1,000本にも及ぶお手入れ松をはじめとした樹木や石など一つ一つの手入れも丹念に行われています。そして、桜、菖蒲、萩、梅など四季折々の花が訪れる人を迎えてくれます。

栗林公園8

栗林公園7
『栗林公園(りつりんこうえん)』は大きく分けると、江戸時代初期の大名庭園として優れた地割り石組みを有する南庭と、明治以降に近代的な公園として整備された北庭という2つの顔を持ち、それぞれに多彩な景色を楽しめます。

栗林公園3
歴史を紐解くと、16世紀後半に、地元豪族・佐藤氏の小さな庭として作庭され、その後、この地域を治めた生駒家の家臣・西嶋八兵衛が行った治水工事により、広大な庭園の基礎が築かれました。また、1642年から高松を治めた初代高松藩主・松平頼重(よりしげ)は、隠居するに当たってここに御殿を建て居住します。その後、5代藩主・松平頼恭(よりたか)の時代に現在の原型を確立。『栗林公園』は、明治維新に至るまでの228年間、松平家の別邸(下屋敷)として使用されました。
明治維新後、1875(明治8)年に県立公園として一般に公開され、1953(昭和28)年には「お庭の国宝」といわれる『特別名勝』に指定されました。
特別名勝に指定されている全国24ヵ所の庭園のうち13箇所は京都にあり、そのほとんどが座観式(一定の視点からの眺めを追求した庭)ですが、栗林公園は江戸時代に発展した池泉回遊式(広大な敷地に池泉や築山などを配し、園内を散策しながら移りゆく景観を楽しむ庭)であり、散策することによって「一歩一景」の魅力を楽しむことができます。

栗林公園13
代表的な見どころを挙げてみましょう。
富士山に見立てて造られたといわれる築山『飛来峰(ひらいほう)』。ここからの眺めは園内随一と言われています。山頂から見下ろすと、紫雲山を背景に、南湖の西に配された掬月亭(きくげつてい)や、手前に偃月橋(えんげつきょう)が望めます。

栗林公園9
園内にある茶屋風建物の中で最も大きいため「大茶屋」とも呼ばれる『掬月亭(きくげつてい)』。その名は、「水を掬(すく)えば月が手にある」という中国唐代の詩の一節に由来しています。園内のどこからでも出入りができる、四方に正面がある数寄屋造りの建物で、侘び・寂びの風情を宿しています。掬月亭では、今も抹茶や煎茶を御菓子(抹茶に添えられる上生菓子は先着限定の品)と一緒にいただくことができます。

栗林公園11

掬月亭の脇には、高さ約8メートル、幹周り約3.5メートルという『根上り五葉松』があります。
1833(天保4)年に高松藩9代藩主・松平頼恕(よりひろ)が、11代将軍・徳川家斉(いえなり)からいただいた鉢植えの盆栽を庭に植え、それが大きく成長したと伝えられています。

栗林公園10
『偃月橋(えんげつきょう)』は、栗林公園内にある大小14の名前のある橋のうち最も大きな橋です。橋が弓張り月(半月)の形をしていることからその名がつけられています。

最後に、栗林公園ならではのアトラクションをご紹介します。

栗林公園2
広さ約7,890平方メートルの南湖に舟を浮かべて巡る、和船での南湖周遊です。和船は『千秋丸』と『迎春丸』の2艘。湖面に映った偃月橋など、高松藩の歴代藩主も楽しんだといわれる四季折々の庭の風情を満喫できます。

詳細情報

名称 特別名勝 栗林公園
住所 香川県高松市栗林町一丁目20-16
電話番号 087-833-7411
営業期間 ほぼ日の出から日没まで(1月:午前7時~午後5時、2月:午前7時~午後5時30分、3月:午前6時30分~午後6時、4月:午前5時30分~午後6時30分、5月:午前5時30分~午後6時30分、6月:午前5時30分~午後7時、7月:午前5時30分~午後7時、8月:午前5時30分~午後7時、9月:午前5時30分~午後6時30分、10月:午前6時~午後5時30分、11月:午前6時30分~午後5時、12月:午前7時~午後5時)
休園日 無休
入園料 大人410円、小人 170円 ※20人以上の団体料金あり
アクセス 車】高松空港から車で約30分/高松自動車道 高松西ICから車で約20分/高松自動車道 高松中央ICから車で約15分、【電車】JR高松駅から車で約7分/JR栗林駅から徒歩20分/JR栗林公園北口駅から徒歩3分/ことでん栗林公園駅から徒歩10分/栗林公園前バス停から 徒歩1分
駐車場 【県営駐車場】東門駐車場(乗用車30台、バス13台)、北門前駐車場(乗用車32台) ※駐車場料金:乗用車等の小型車…25分毎100円、バス等の大型車…30分毎510円 ※身障者用駐車場…東門駐車場の入園口側(3台)/ 北門前駐車場東側(1台)
ホームページ https://www.my-kagawa.jp/ritsuringarden
  • ロータスカードWeb入会
  • ロータスカードWeb入会
  • 店舗検索
  • 店舗検索
  • 楽ノリレンタカー
  • 楽ノリレンタカー

あわせて読みたい

  • 日本の原風景に出会う!徳島県上勝町の「棚田」群

    ロータスな旅 > 四国

    日本の原風景に出会う!徳島県上勝町の「棚…

    徳島県中部にある上勝町(かみかつちょう)は、人口約1500人の小さな町。家庭ゴミを徹底的に分別してリサイクルを進める取り組みや、料理に添える葉や花を収穫する“葉…

    2022.06.23更新

  • 昭和を代表する4コマまんが『フクちゃん』を中心に、奇抜でユーモラスな横山隆一ワールドを体験できる『横山隆一記念まんが館』

    ロータスな旅 > 四国

    昭和を代表する4コマまんが『フクちゃん』…

    昭和の時代、新聞はメディアの中核にあっていろいろな役割を果たし、また文化を生み出しました。その一つに、4コマまんががあります。新聞の4コマまんがは読者にひととき…

    2017.12.26更新

  • 別子銅山の施設跡を利用した「道の駅 マイントピア別子」

    ロータスな旅 > 四国

    別子銅山の施設跡を利用した「道の駅 マイ…

    愛媛県新居浜市は、江戸時代に開坑された別子銅山開坑を基として栄え、その後は工業都市としても発展しました。しかし、1973年に銅山は閉山し、その後は植林で自然回復…

    2016.05.13更新

  • “日本最後の清流”四万十川を心ゆくまで体験できる『屋形船 四万十の碧』

    ロータスな旅 > 四国

    “日本最後の清流”四万十川を心ゆくまで体…

    高知県西部の中心都市である四万十市。豊富な山林資源と“日本最後の清流”といわれる四万十川が流れ、南東部は太平洋の大海原に面しています。四国最長の大河でもある四…

    2017.06.27更新

  • 徳島県鳴門市の旅グルメ。刻んだ油揚げと青葱をトッピングしたシンプルな『鳴ちゅるうどん』を『舩本うどん 本店』でいただく!

    ロータスな旅 > 四国

    徳島県鳴門市の旅グルメ。刻んだ油揚げと青…

    自然が生み出す現象『鳴門の渦潮』で知られる徳島県鳴門市。今回は、その鳴門市を訪ねたら食べておきたい、旅グルメのご紹介です。まずは、歴史を紐解いて……かつて鳴門…

    2020.12.24更新

  • 目の前の海でとれた生しらすを載せた『生しらす丼』や『釜揚げ・生しらす2色御膳』などが美味い!愛媛県佐田岬半島の『しらすパーク』

    ロータスな旅 > 四国

    目の前の海でとれた生しらすを載せた『生し…

    愛媛県佐田岬半島の中ほどにある伊方町は、古くからしらす漁が盛んな土地です。ここに、獲れたてしらすを堪能できる、『しらすパーク』があります。『しらすパーク』は、…

    2018.01.31更新

< 前のページへ戻る